酒場を郊外移転させるプロジェクトに市民から反発の声(Milliyet紙)
2005年09月11日付 Milliyet 紙

デニズリで市がアルコールを提供する店を皮なめし工場地区に移転させる決定を下したことは、街で、特にバーが集まっており(飲酒が原因の)事件が起きているとの指摘を受けたクブルス・シェヒット通りで最も大きな議論の的となった。バーの経営者たちは酒が原因で事件が起きたことはないと話す一方、客側も酒を飲む人が1カ所に隔離されることは誤りだと述べた。
市が大学に近いため(酒場の営業に)反対しているクブルス・シェヒット通りには、8軒のバーやディスコ、レストランが立ち並んでいる。レジェプ・ヤズジュオール氏の知事時代に定められた、庭での飲酒を禁止する条例は今も続いている。市の決定に対する経営者や客、市民の反応は次のとおりである。

イブラヒム・チョラク氏(「エフェス・ゴールド」経営者):この通りは大学に近いから、学生も来ている。弁護士や医者のような立派な職業の人も我々の客だ。ここで事件が起きているなどということはない。もう市は、中心街への(アルコールを出す店の)出店を許可していない。ホステスのいる店もあれば、真面目な所もある。これら全てが、どうして同じ場所に集まれると言うのだろう?界隈の人々が「酒場を移転させて、私たちを救ってくれたら」と悩んでいるなんて聞いたことがない。
ヒュセイン・タメ氏(「ジンジャー・バー」経営者):この決定には賛成はしていない。(これは)「郊外」と呼ばれる場所に我々を放り出すようなものだ。近くに大学があって、学生はここら辺に来ている。彼らを追い立てて、はるか遠くの皮なめし工場までどうやって行かせるというのか?私は婚約しているが、彼女と一緒にあの地区には移転できない。(商売する)地区として適当ではないのだ。市がこういった決定をするのなら、経営者が集まって妥協点を見出す事ができたかもしれない。我々は周りの住民からの苦情を受けていないし、事件も起こっていない。店の客の40%は女性で、60%が男性だ。
ムサ・ボブル氏(「1001ディスコ・バー」経営者):この決定は酒に関する1つの見方だ。もしデニズリで事件が起こっても、警察がいる。お酒を飲んでも誰も騒ぎを起こさない。(このように)住宅や商店が密集した場所で一番事件が起こっているとは思えない。皆好きな場所で酒を飲むことができるはずで、場所を制限する必要などあるのだろうか?ここの人たちはお酒の飲み方を知っている。

■「我々は酒の飲み方を知っている」

酒場の皮なめし工場地区への移転に対し、客側も様々な観点から反発した。
この反発の最大の理由は、移転計画の発案者で市議会総務委員会委員長のシュレイマン・オズチュルク氏(公正発展党選出)が「デニズリの人々は酒の飲み方を知らない」と発言したことだった…
何人かは「酒をやめられない人もいる」と言ったが、酒場に集う人全てが酒場が1カ所に集められることに反対した。反応は次のとおり。

メスト・バシェル氏(客):この決定は、酒が飲める場所を外に追いやるようなものだ。デニズリの人々は飲んでも事件を起こさない。ここでの犯罪の大半は泥棒やすりだ。酒のせいではない。
トゥルガイ・ギュルダシュ氏(客):どこでも言い争いや事件は起こりうる。これをただ酒にだけ結びつけるのは間違いだ。これは酒を飲むのが好きな人への間違ったアプローチだ。後でもっと大きな過ちを生むだろう。
ヌウリ・トゥルール氏(自由業):私はその逆だが、世の中には酒の飲み方を知らない人がいるというのは正しい。飲んでは騒ぎを起こし、酒をやめられない人もいる。しかしすべてを1カ所に集めるということになれば、もっと熟慮すべきでは。
ギュルジャン・アクン氏(教師):私は社交の場が街の中に必要だと考えている。皮なめし工場地区は治安が悪いかもしれない。願わくばこの決定が取り消されればいいのだが。クブルス・シェヒット通りはとても平穏な所で、事件に遭ったことなどない。

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( 翻訳者:坂 泉穂 )
( 記事ID:840 )