至福党が“イスラム式の”ボスフォラス・クルーズ開催(Milliyet紙)
2005年09月12日付 Milliyet 紙

至福党が男女別々で歓待したボスフォラス・クルーズで、参加者に対し「メッカに近いので、(イスタンブルの)アジア側地区の方が好ましい」と語る一幕もあった。礼拝のための休憩もあった。最後には“あけっぴろげで露出の多い”服への批判があった。以下は「イスラム・クルーズ」に参加した印象である。

至福党は昨日、イスタンブルのボスフォラス海峡で興味深い船旅を催した。新聞広告で告知されたツアーは、エミニョニュでの昼食で始まった。エミルガンで礼拝休憩をとり、海峡沿いのモスクについて興味を引く説明が披露されたツアーは、“肌の露出批判”で幕を閉じた。

■ハーレムとセラームルック
船旅は、至福党のシシュリ支部長が本紙に載せた広告で、「歴史家のスレイマン・ゼキ・バーラン先生による比類なき案内とともに」という見出し付で告知された。我々も、この“比類なき”説明を聞くために1人7.5リラを支払ってスィルケジから出発する「文化ツアー」の船の座席を確保した。男性1人、女性1人の2人で参加したが、船の上の階へ上がろうとするやいなや係の人にすぐに注意された。「上の階は女性の席で、男性は下の階です!」。

■「コーランの第1章を読んで下さい」
バーラン氏が座席に着くと、いよいよクルーズが始まった。しかしバーラン氏によるガイドの声が下の階まで届かないことが分かると、ハーレムとセラームルック(男女別の歓待)の区別はなくなり、男性も上の階に入った。
エミニョニュにあるアヒ・チェレビ・モスクから説明を始めたバーラン氏は、エユプ・スルタン・モスクを案内しながら、参加者にコーランの第1章を読むよう求めた。

■首相は忘れられていなかった
バーラン氏はまた、カラキョイにある農業銀行の古い建物を、「トルコで始めてフリーメーソンの集会が開かれた場所」として紹介した。フリーメーソンのシンボルとなっている2つの銅像もまだ建物の中にあると話した。
ドルマバフチェ宮殿を説明する際、晩年をここで過ごしたアタテュルクのことには何も触れなかったが、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の宮殿近くにある事務所は参加者たちに紹介した。

■「女性には女性が給仕せよ」
ちょうどその頃、船上では食べ物の接待が始まった。クッキーの箱を持って女性に給仕していた若い男性たちはすぐに注意された:「女性には女性がお世話して下さい」。
船がルメリ・ヒサールに到着すると、バーラン氏は、砦の形はアラビア語の「ムハンマド」の文字を暗にかたどっていると言い、「にもかかわらず、今では砦のモスクのミフラーブ(メッカの方向を示す壁の窪み)のところで朝まで歌が歌われている。こうした音も建物にはよくない」と話した。
同氏は4時間のツアーで、「オスマン帝国では政府が宗教をではなく、宗教が政府を支配していた」と何度も口にした。

■「ヴァフデッティンは裏切り者ではない」
バーラン氏の説明には、「昔からアジア側はメッカと同じ方向にあるためより好まれた」「ヴァフデッティンは国家の裏切り者ではなく、友だ」などといった興味深い話も登場した。

■満足度テスト
ツアーの参加者に本の紹介をしたバーラン氏は、「ターバンの戦士」「イスタンブル出身の信徒」のような本と並んで「アタテュルクの演説集をよく読んで下さい」と勧めた。
最後には拍手とともに参加者に“満足度テスト”を行った。同党関係者はツアーに満足した参加者に少なくとも2人の新たな党員を獲得するよう求めた。

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( 翻訳者:岩根 )
( 記事ID:850 )