反PKKのクルド人グループが活動活発化(Milliyet紙)
2005年08月26日付 Milliyet 紙

PKKに批判的なクルド人グループが2派に分かれて活動を始めた。フラート氏が率いる活動グループは9月4日に集会を開く。元大臣のエルチ氏と元国会議員のグループも新党結成に向け準備を進めている。

反PKKの立場をとり、DEHAP(民主人民党)に属さず政治活動をしているクルド人グループが、2派に分かれて活動を開始した。HAK-PARのアブデュルメリク・フラート党首率いるグループがアンカラで決起集会を開くことを決めた一方、シェラフェッティン・エルチ氏をリーダーとするもう1つのグループも新党としての活動を開始した。両グループとも、レイラ・ザナ氏らが率い、PKK路線を踏襲することで非難を浴びているDTH(民主社会運動)に取って代わることを望んでいる。フラート氏が9月4日にアンカラの大スルメリ・ホテルで開く予定の集会には、PKK、DEHAP、DTHに批判的な、主だった人々が招かれた。

フラート氏の集会には、新党立ち上げを準備しているシェラフェッティン・エルチ元公共事業相らのグループは参加しないことが伝えられた。参加を呼びかける手紙には、(発起人として)アブデュルメリク・フラート氏、「自由」誌発行人のユミト・フラート氏、Kürt-Kav(クルド文化・研究基金)理事長のメフメト・ジェラル・バイカル氏、解党させられたHADEP(人民民主党)元副党首のエユプ・カラゲチリ氏、作家のスレイマン・チェヴィク氏、さらにトルコ会計顧問事務所ディヤルバクル支部長で人権財団理事長のメフメト・フラル氏も名を連ねている。

■きっかけは首相演説

招待状には、エルドアン首相の演説をきっかけにクルド問題がトルコの最重要課題となったことが記された。文中では「根本的な話し合いを必要とする人々が意見を表明できなかった」と指摘しつつ、次のように述べられている:「クルド問題が平和的、民主的、かつ平等主義に基づいて解決されることを望む者が自らの解決策を実のある形で提案できないでいる。問題の解決に向け声を選り集め、そうした声を実効力のある形で発信していくことが必要だ。世論が正しく伝えられること、クルド問題全体を(世に)知ってもらうことが、解決に向けた提案の具現化のために我々に課せられた義務だと信じている」。
集会では、解決にむけた新たな方針とともに、DTHに代わる組織となるための情報交換が行われる。

■エルチ氏も動き出した

シェラフェッティン・エルチ元公共事業相らのグループも、新党結成の準備に入った。エルチ氏は前日にアクシャム紙に掲載されたインタビュー記事の中で、(クルド問題に関して生じた政治的)空白を埋めるために立ち上げる政党について「クルド人の自治に道を開きつつも、過激派とは一線を引いた、トルコの一体性に敬意を表する社会民主政党となるだろう」と述べた。
エルチ氏は党の執行メンバーとして、マラトゥヤ選出の元国会議員イブラヒム・アクソイ氏やイスタンブル選出のメフメト・アリ・エレン元議員、ムシュ選出の元国会議員であるメフメト・エミンセヴェル氏、ニザメッティン・オズカン氏、アリ・ギュネシュ氏の名前を挙げた。
本紙に対しエルチ氏は、(今回の新党結成は)フラート氏の新グループ結成の動きとは関係がなく、集会参加の知らせも届いていないと話した。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:田林 玲 )
( 記事ID:751 )