イラク政府首脳、PKK対策に取り組む姿勢みせる(Milliyet紙)
2005年09月17日付 Milliyet 紙

アメリカで開かれているサミットでのトルコ・イラク首脳会談では、PKK問題が討議された。トルコの外交官は「イラク政府はPKK問題についてとても明確に話した。我々が聞きたかった言葉は全て聞けた」と語った。

ブッシュ政権による最新の会見に続き、イラク政府当局がトルコへ与えた確証も、北イラクのPKK拠点に対して近いうちに具体的対策が講じられるという期待を高めた。

国連サミットのために訪米したレジェプ・タイイプ・エルドアン首相が、イラクのジャラール・タラバーニー大統領、イブラヒム・ジャファリ首相と個別に行った会談で、PKK問題が討議された。トルコ側は会談の中で、イラク政府がPKKに対して「今まで以上にはっきりとした政治的意思」を表明したことを確認した。

■決意ある表現が使われた

会談に出席したあるトルコ高官は、「聞きたかった言葉はすべて聞けた。PKKに対しできることはすべてやるという点で、極めて決意ある表現が使われた」と明かした。また同氏は、イラクでのPKKに対する全体的な軍事行動は「現段階では現実的でない」ものの、イラク軍あるいは連合国軍によって成果をもたらす多くの試みが行われるだろうと述べた。
タラバーニー=エルドアン会談は、予定時間の2倍に当たる約50分間続いた。このためエルドアン首相は、その後のニジェールの首相との会談予定をキャンセルした。
タラバーニー大統領は会談後、新聞記者の質問に答える際、「テロリスト集団のPKKを…」と両者ともに非難したと述べた。「トルコに対して戦争をしかけるあらゆるグループは、クルド人の民族的利益に反する。トルコにとって脅威的状況を作り出す前に、クルド人の民族的利益を脅威にさらす」と述べ、PKKに対しトルコと協力しながら対策を講じていく考えを示した。
タラバーニー大統領は、「PKKに対して具体的処置を講じるのか?」という質問には「できるだけのことはするつもりだ」と答えた。
ジャファリ首相も、エルドアン首相らと1時間15分会談した後の会見で、「我々の領土が隣国を攻撃する反抗勢力によって使われることを許すことはできない。治安維持の問題について情報交換を行い、領土内の反抗勢力を排除する」と述べた。

■ジャファリ首相「我々の関係は戦略的」

ジャファリ首相は、トルコ=イラク関係を「隣接していることに基づく戦略的関係」だと定義した。イラク当局から得た確証は、トルコ側に「文言は申し分ない、行動を見てみよう」と言わしめた。エルドアン首相はタラバーニー大統領との会談の後、イラクにあるPKKのキャンプに対する対策、特にイラク政府がこの問題についてトルコの治安部隊と連絡を取り合うことで「合意」に達したと述べた。
「彼らはできる限りの支援をすると言っている」と話すエルドアン大統領は、新聞記者の「会談に満足したか?」という質問に「彼らが実行するかどうか見守っていく」と答えた。
アメリカ軍のPKK対策については、ギュル外相とライス国務長官との会談の中で取り上げられる予定。


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( 翻訳者:澤村 華奈 )
( 記事ID:886 )