ナズィーフ首相談:エジプトの新10年戦略、政治・経済・社会の改革(アル・アハラーム紙)
2005年09月14日付 Al-Ahram 紙
■ 社会福祉策:生活レベルの改善、国民への十分なサービス提供
■ エジプトは国際機関の期待を超える速さで改革分野で前進
■ ユーロマネー会議にて首相:観光客数1600万人達成、610万フェッダン[※25,000平方km余]開拓などの政策
首相アフマド・ナズィーフ博士は、エジプトの今後10年間の戦略を形作っていくうえで民間部門が参画してくれることをエジプト政府は信じていると強調した。また首相は第10回ユーロマネー会議開幕において、金融業・銀行業の改革に向けて現在いくつかのプログラムが進行中であると述べた。
首相は社会面についても、収入が限られている国民に対しては、彼らの生活レベルを改善し十分なサービスを提供してよりよい生活を実現するための、そして必要を感じている分野での支援を実現してあげる新しい社会福祉策があることを強調した。
さらに首相はエジプトが構造改革の分野も国際機関が期待したよりも迅速に前進しているとして、税金や関税を減らして簡略化したこと、税制改革では個人・法人の税を軽減して公共税を適正化したこと、また財政・金融政策のさらなる機能性と透明性を実現したこと、投資や生産の前にあった障壁を引き下げたこと、大胆な民営化プログラムを実行に移したことを述べた。
首相はまた、経済指標がこれらの改革の効果を反映して成長率が4.1%から5.2%へと上昇し、インフレ率が11.4%から4.5%へと明らかに後退したことを示した。
将来のエジプトのための新戦略形成についてナズィーフ首相は、この戦略には経済・政治・社会面での改革の基軸が含まれるため戦略を左右する優先事項は数々あると述べ、戦略に含まれる達成すべき必須目標としては、成長率年6%への増大、輸出倍増、観光客数1600万人達成、610万フェッダン[※25,000平方km余]の開拓、経済政策基礎同化のためのサービス産業への関心への変換、市場開放とグローバルな貿易競争力増大を挙げた。
経済改革の第一の基軸について首相は、中小のプロジェクトに関しては投資促進を通じての失業率低減、観光・輸出の分野でのサービス部門活性化、規制緩和、広告・運輸・金融・航空部門の競争力増大の措置といったイニシアティブが存在すると述べた。
金融大臣ユースフ・ボトロス・ガリ博士は、国際基準に準拠しつつ透明性や柔軟性やバランスに富んだ公的予算を実現するために新法を準備していると述べた。
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:945 )