トルコのEU加盟問題に関してイギリスから警告:「トルコの世俗主義には不安が残る」(Hurriyet紙)
2005年09月04日付 Hurriyet 紙
EUにおいてトルコに関する議論が続く中、トルコがEUから加盟拒否された場合「深刻な」結末をもたらし得るという警告がなされた。イギリスの前国防相ミッシェル・ポーティロは、トルコが加盟拒否された結果原理主義に向かえば、それは戦略的観点から「深刻な打撃」となることを述べ、「あの国(トルコ)では世俗主義が必ずしも万全ではない」という表現を用いた。
ミッシェル・ポーティロは日曜発行の「The Sunday Times」紙のコラムにおいて、トルコがEU加盟のために取っている策略について注意を促した。トルコが反西欧的な過激派イスラーム体制に支配された場合のマイナスの影響を警告したポーティロは「トルコが原理主義に走れば深刻な打撃となる。この問題はニューポート近郊に集まったEU諸国の外相を不安にさせるはずである。」と記している。
世界中で世俗主義的、民主主義的なイスラーム国が少ないことを述べたポーティロは、「ケマル・アタテュルクのような先見の明を持った指導者がいたことはヨーロッパにとって大変な好運である」という表現を用いた。「トルコがテロを助長し輸出するような国になれば、ロシア、アメリカ、ヨーロッパ、イスラエルにとって災難となる。」という見解を明らかにしたポーティロは、トルコ大国民議会がイラク戦争前の議定書調印を拒否したことを、トルコがヨーロッパの軌道から外れる可能性として説明している。
ミッシェル・ポーティロはEUの首脳のほとんどが戦略的考慮をしていないこと、防衛に関してはアメリカに頼り切っていることを述べ、「彼らはなかなかトルコを、西欧とイスラーム過激派の間のドミノの板として見なすことをしない。」とした。
ドイツのキリスト教民主党の党首アンジェラ・メーケル「特権の共有」という発想が「賢明」には展開しないことを主張したポーティロは、トルコがEUによって加盟拒否された場合、その結末は深刻なものとなりうることを強調し、「あの国(トルコ)において世俗主義は必ずしも万全ではない」と記した。
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( 翻訳者:大島 史 )
( 記事ID:803 )