アーザーデガーン油田開発契約、難局打開:日本のシェア10%へ低下 ハムシャフリー紙
2006年10月07日付 Hamshahri 紙

【経済部】2年間の膠着状態、開発延期と長期にわたる交渉を経て、ついにアーザーデガーン油田開発契約が難局を脱した。アーザーデガーン油田における日本のINPEX(国際石油開発)のシェアが10%に低下し、イランのNICO(ナフトイラン・インタートレード)の権益が双方の合意に基づき90%に達することとなったのである。

 本紙ハムシャフリーによると、イランと日本は石油計画において幅広く協力・提携してきたことから、予想されていたように、双方は日本側のシェアを10%に減らすことで合意し、日本はアーザーデガーンという大規模油田で展開する機会を失うことにはならなかった。

 ゴラームホセイン・ノウザリー・イラン国営石油会社代表取締役は昨日、SHANA通信に次のように語った。「目下、アーザーデガーン開発計画の主要株主は石油年金機構付属のNICOである。開発計画の実行にあたっては、同社が入札を行って、事業の様々な部分を国内外の業者へ委託することになるだろう」。

 ノウザリー代表取締役はイラン交渉団がINPEXのシェア削減を受け入れた要因として、日本との通商関係が良いことを挙げて、次のように語った。「INPEXはアーザーデガーン油田で展開することに関心があるため、様々な制限があるものの、日本は開発計画の実施主体から外れた上で、同社の油田開発へのシェアを削減する、ということで合意が成立した」。

 同代表取締役はINPEX側からすでに支払われた費用とその払い戻し方法について、「会計上の書類に基づき、かかった費用を明確にし、確認しなければならない」と述べ、「アーザーデガーン油田開発契約においては、業者に対するいかなる費用の支払いも、油田の開発工事の後に行われることになっている」と強調した。そして「アーザーデガーン油田開発においてINPEXにかかった費用は、会計処理後、油田の開発が終わってから、分割で同社に支払われる予定だ」と付け加えた。

 20億ドルのアーザーデガーン油田開発計画の契約は2004年にイラン国営石油会社と日本のINPEXとの間で締結された。この契約によると、本計画の出資比率は75%がINPEXに、25%がNICOに帰属していたが、現在、変更が加えられ、日本の持ち分が10%、NICOの持ち分が90%になっている。

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( 翻訳者:飯田 晃大 )
( 記事ID:3678 )