アルメニア人虐殺否定処罰法、仏国民議会が圧倒的多数で承認(Milliyet紙)
2006年10月13日付 Milliyet 紙
アルメニア人大量虐殺を否定すると、一年の禁固刑に加え4万5千ユーロ(約674万円)の罰金を科すという法案が、EU委員会とトルコ政府の警告にもかかわらずフランス国民議会が承認した。
フランス国民議会は、野党であるフランス社会党から提出され、アルメニア人大量虐殺への否定で1年の禁固刑に加え4万5千ユーロの罰金を科すとしている法案について、19票の反対票に対し、106票の賛成票で承認された。
提案された法案が法律化するためには上院においても可決通過されることが必須である。国民議会と上院は、2007年の春に大統領と議員選出選挙を控えているために2007年2月に休暇に入る。そのため法案が2月以前に上院で取り上げられる可能性は低いだろう。しかし投票で「承認」票を投じたフランス社会党党首であるフランソワ・オランドは、選挙があろうともこの法案を後押ししていくこと、政府が上院で取り上げる時期を延期させるとしても、2007年の選挙以降に上院を通過させるために精一杯できることを行なっていくことを明らかにした。
■警告は足りなかった
「法というやり方では歴史は描かれない」と述べたことで有名なフランス人歴史家も、両極端な見解を見せるフランスメディアも、EU委員会を筆頭に全てのヨーロッパ組織、トルコ政府、トルコ第一野党であるCHP(共和人民党)も、トルコフランス労働環境組織の強硬な警告も、フランス議会の「やると言ったことを実際やるまでだ」という態度を変えさせるには至らなかった。
投票では、フランス社会党から2人、与党である国民運動連合党(UMP)からは17人が反対票を投じた。法案について賛成票を投じた議員の内訳は以下の通りである:UMP49人、フランス社会党40人、フランス民主連合党(UDF)7人、共産党6人、その他の左派の国会議員4人。
このように法案には国民議会における577人の国会議員のうち364人を占める与党の議員の7分の1以下が、法案を提出したフランス社会党議員である150人の国会議員のうち4分の1より多い議員が「賛成」を表明したことになる。
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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:3695 )