日本、核実験を行ったと見られる北朝鮮への厳しい制裁を要求(アル・アハラーム紙)
2006年10月11日付 Al-Ahram 紙
■ 北朝鮮、核弾頭搭載ミサイルを発射すると威嚇
■平壌、アメリカに現在の危機解決のため妥協を求める
【世界の各首都、諸通信社】
06年10月11日付アハラーム紙(エジプト)HP1面
最初の核実験実施から24時間を経て、北朝鮮は昨日、アメリカ合衆国が現在の核危機解決のために妥協を示さなければ、核弾頭を搭載したミサイルの発射実験を行うと威嚇した。
韓国の連合ニュース通信社は、「我々は核弾頭ミサイルが発射される前に解決に至ることを望む。事態はアメリカの反応にかかっている」という北朝鮮高官の声明を伝えた。同高官は、核実験はアメリカとの直接交渉を目指す北朝鮮の意図を示したものだと強調した。
一方、韓国のユン・グァンウン国防大臣は、北朝鮮が更なる核実験を行う兆候を示すものはないと述べたが、平壌はおよそ50キログラムにも及ぶプルトニウムを保有し、一発ないし二発の核爆弾の製造にすでに成功したと説明した。
政治の舞台では、国連安保理常任理事国5カ国と日本が、日本が提案した北朝鮮に対する厳しい制裁措置を盛り込んだアメリカによる決議案を協議するための会合が続けられた。
決議案には核やミサイル技術の輸出禁止、海外資産の凍結、北朝鮮船舶及び航空機の他国入港禁止を含み、同様に北朝鮮高官の渡航禁止も盛り込まれた。
昨日中国は二日前に行われた最初の核実験に対し、北朝鮮を罰する目的での軍事的な行動に反対を表明した。中国外務省の劉建超報道官は、「平壌に対する軍事的な行動は想定されていない。北京は平和的に核問題を解決しようとする6ヶ国協議に北朝鮮が復帰するよう促すための効果的な方策を取る」と述べ、「北朝鮮は国際社会の見解を無視している」と付け加えた。
そのような中、核危機に対する国際的な反響は昨日も続き、論議の大半は平壌への制裁措置の必要性に集中した。しかし一方で本当に核実験が行われたのかどうかについては依然疑問視する声がある。
ワシントンでホワイトハウスは「二日前に北朝鮮が核実験を実施したと確認することはできないかもしれない」と述べ、核実験ではなかったことが証明された場合でも、それが北朝鮮制裁の国際決議採択を目指した努力に影響を与えることはないと指摘した。
東京では、核実験実施の確認を待たずに麻生太郎外相が、日本は北朝鮮に対する制裁を実施する可能性があると公表した。ソウルでは韓明淑首相が、北朝鮮に対する軍事力の行使につながるような国際決議は支持しないと述べた。同様にロシアは危機解決のために軍事力に頼ることを拒否し、外交的手段を選ぶと改めて述べた。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:3712 )