大学入学手続きの証明写真はスカーフなしで(Hurriyet紙)
2006年10月17日付 Hurriyet 紙
欧州人権裁判所は、「スカーフを着用した顔写真」を提出し、大学に入学手続きの受理を求めた学生らの訴えをしりぞけた。こうして1993年に下した類似判決の見解を継続して示した。マルマラ大学での入学手続の際に、「スカーフを着用した顔写真」を提出したために入学手続きが受理されなかったエミネ・アラチさんが2002年に起こした訴えを、欧州人権裁判所は却下した。アラチさんは、大学の決定が「宗教と良心」の自由を制限し、同時に教育を受ける権利を妨げたと述べていた。ストラスブールにある同裁判所は、アラチさんの申し立てを認めなかった。
■過去の判例
判決文では、現在、公正発展党カフラマンマラシュ選出議員のメフメト・アリ・ブルト氏の妻ラミア・ブルトさんが1988年に訴えを起こし、1993年に出された判例に触れた。そしてスカーフを着用した証明写真を提出したために卒業証書を受け取れなかったという申し立てが却下されたと述べた。学生に対してスカーフなしの写真で入学手続きを行わせるという規則は、その学生の宗教上の義務を果たす自由を制限するものではないという見解を同裁判所は示した。またこの種の規則の実施に関連して、原告らの出身国にも(これについて判断を下すことのできる)裁判所があると述べた。欧州人権裁判所はこの規則が宗教や性別によるものではなく、本人確認のためであるとし、差別されたというアラチさんの反論も認めなかった。
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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:3721 )