米国務長官が中東歴訪、親米アラブ諸国と協議へ(アル・ナハール紙)
2006年09月30日付 Al-Nahar 紙

■ ライス国務長官、アラブ諸国の反イラン動員とハマース内部分裂を画策

2006年09月30日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ワシントン:ヒシャーム・ムルヒム】

 アメリカ政府筋およびコンドリーザ・ライス国務長官の中東歴訪に関わるアラブ諸国の外交筋によれば、今回の歴訪には意欲的な目標がある。その一つは親米アラブ諸国を中東におけるイランの影響力の増大を阻止するために動員する試みであり、もう一つはパレスチナのイスラーム抵抗運動「ハマース」のダマスカスにある政治指導部とガザの幹部グループのあいだに亀裂をもたらすような動きを作り出し、イスラエルとの交渉や四者委員会との協力を受け入れるようなパレスチナ政府の樹立を可能にすることである。

 同筋によればライス長官はカイロで水曜日に、湾岸協力会議諸国の外相に加えてエジプトおよびヨルダンの外相が「一部の協議に参加する」会合を開く予定だが、この会合においてはイラン問題やレバノンおよびイラクの情勢、パレスチナ・イスラエル和平交渉再開の可能性について話し合われる。ある消息筋は本紙に対して、カイロにおけるこの拡大会合の本質は「イランへのメッセージ」という一言に要約されるものだと語った。またライス長官はホスニー・ムバーラク大統領、アフマド・アブルゲイト外相、パレスチナ問題を担当するウマル・スライマーン情報局長官などエジプト高官とそれぞれ会談を行なう。

 消息筋によればライス国務長官の中東歴訪は、対レバノン戦争後に「パレスチナにおける紛争解決のプロセスには対処療法的な動きのみならずアメリカ政府の真剣な組織的取組みが必要である」との認識に戻るよう「アラブ諸国とくにエジプトおよびサウジアラビアがアメリカ政府に圧力をかけてきたこと」への対応の一環として位置づけられるものである。エジプトおよびサウジアラビアはライス長官ならびにスティーヴン・ハドリー大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に対して、対レバノン戦争の後に顕著かつ挑発的になっているイランの中東地域および核開発をめぐる野望に憂慮を抱くアラブ諸国を動員しようとのアメリカの試みは、パレスチナ・イスラエル和平交渉を再開させるための真剣な努力の一環としてなされるべきだとの意向を伝えた。またこの外交努力は、ベイルート首脳会議において採択されたアラブ和平提案を再生させる試みとして位置づけられる可能性もあるという。

 アメリカ国務省のショーン・マコーマック報道官は、ライス長官とアラブ諸国外相との会合に関する質問に答えて、「追加的な会合が開かれるかも知れないのは確かだが、今のところその会合についてお話しすることはできない」と述べ、今回の中東歴訪では「イスラエル・パレスチナ問題やレバノン、シリア、イラク、イランの問題」など地域の諸問題について協議がなされるだろうと言明した。



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( 翻訳者:森晋太郎 )
( 記事ID:3610 )