エルドアン・ブッシュ会談 -PKK対策を約束(Milliyet紙)
2006年10月03日付 Milliyet 紙
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、2日、ホワイトハウスで会談を行ったジョージ・W・ブッシュ米大統領に「テロに対する国際協調をPKK問題でも実践すること」を要請した。エルドアン首相は、イラクでアメリカの武器がPKKの手に渡っていることに不快感を示した。そしてテロ組織に対して具体的な対策が講じられないことがトルコ国内での反米感情を高めていることを指摘した。ブッシュ大統領は、PKK対策をイラクのジャラール・タラバーニー大統領とヌーリー・アル=マーリキー首相に自ら要請し、この問題の顛末を見とどけたいと述べ、エルドアン首相にテロ組織に対して共に闘うことを約束した。
■会談同席者は双方各7人
会談は、米国、トルコ双方から各7人参加し、1時間の予定だったが1時間半以上行われ、テロ組織PKK対策のほかに、イラク、イラン、シリア、イスラエル・パレスチナ、レバノン、EU、キプロス、ダルフール問題について話し合った。
エルドアン首相とブッシュ大統領は、会談後に大統領執務室でそれぞれ短時間の会見をおこなったが、記者の質問は受け付けなかった。
■平和のための協働
ブッシュ大統領は「毅然としたテロ・過激派対策について意見交換をした。」と述べたが、記者会見の場で、テロ問題について強い表現を用いず、またイラクにおけるテロ組織の存在についても言及しなかったこと、そしてPKKという名称を口にしなかったことが注意を引いた。同大統領はまたエルドアン首相と「広範囲で重要な」会談を行ったと述べ、次のように続けた。「トルコとアメリカは、平和のために協働することが可能であり、またそうしなければならない…。中東を健全にするための協働作業についても話し合った。我々の願いは、平和な未来を望む人々に急進で過激な思想を断ち切ることに手を貸すことだ。」
ホワイトハウスでの会談で、キルクーク問題がトルコ側から議題に出された。外交筋によると、エルドアン首相は、キルクークが特定の1つの民族によって支配されることがもたらすだろう危険を指摘した。そして全ての民族が平等に生活する「特別なステイタス」をもたせることを要請した。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:3623 )