ビュユクアヌト参謀総長もエルドアン発言に反発 -反動の脅威は存在する(Milliyet紙)
2006年10月03日付 Milliyet 紙

 参謀総長ヤシャル・ビュユクアヌト氏は最近注目を集めていた会見の中で、EU、トルコ経済社会研究財団(TESEV)、前民主党議員ら、クルド労働者党(PKK)、反動といった諸問題に関する厳しい声明を発表した。ビュユクアヌト氏は、個人名の明言は避けつつ、トルコ大国民議会議長ビュレント・アルンチ氏の発言「世俗主義の再定義」の呼びかけをトルコにおける反動のひとつの証拠として示した。

 ビュユクアヌト氏は、先週士官学校の2006年―2007年度開会式典でのスピーチで、反動に関する陸軍大将発言に同感の意を示しつつ、次のような声明を行った。

・あらゆる機会をとらえて「世俗主義を再定義しよう」などと発言する者はトルコにいないか? このような発言をする者が国家の上層部にいないか? 共和国の建国者である偉大なる指導者アタテュルク個人に対してだけでなく、思想体系、共和国体制の基本理念が厳しい攻撃にさらされていないか? トルコ国軍を衰退させるためにあらゆる機会を利用するのは誰だ? 社会構造を破壊し、人々を時代遅れの考え方に追いやることを望む者はいないか? これらの質問に「いや、トルコにそんな人間は存在しない」とあなた方は言えるか? もし言えないのならば、トルコには反動の脅威が存在しているということだ。この脅威に対しあらゆる対策を講じなければならない。

■EUへ「隠れた課題」とは?
・宗教教育、文化の権利、大学といえばEU代表(EU委員会駐トルコ代表ハンスヨルグ・クレッチマー氏)の名前が挙がるが、氏は何に不快感を持つというのか? トルコ国軍は国民からもっとも敬意をもたれているもののひとつだ。国民がその発言から影響を受けることがなぜ不快となるのか? トルコ国軍のどの発言に反民主主義的要素があるのだ? それともトルコ国軍の発言は、この解釈をした人間が持っている隠れた目標の実現を難しくするとでもいうのか?

■「停戦はグローバルな虚構」
 この件は、まず国内に多様な個人、組織、団体ごとに問題とされた。後に、欧州議会の加盟諸国やいくつかの国から同様の呼びかけがなされた。先週にもイラク国家元首を名乗る人物がテロ組織に停戦を納得させたことが明らかになった。今私が述べたことは、この件がどれだけグローバルな虚構のなかで扱われたかということを示している。

 トルコ国軍はテロリストがただ一人も存在しなくなるまで闘争を続けることを宣言した。 EU、NATO双方も、PKKをテロ組織と認定した。こんな状況の中で複数の国は、この組織に対して自国でテロ組織が自由に活動したり、資金を集めたり、トルコに敵対的なさまざまな活動を行っていたりすることをただ眺めているだけだ。


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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:3625 )