選挙と人身攻撃:国会議員らの見解 ハムシャフリー
2006年11月15日付 Hamshahri 紙

2006年11月15日付ハムシャフリー

【政治部】何年も前から、イランの選挙は《人身攻撃》と驚くほど密接に関わってきた。

 この好ましからざる現実は、〔2005年に行われた〕第9期大統領選挙でさらに顕著となった。近々行われる二つの選挙、すなわち地方議会選挙及び専門家会議選挙での選挙戦の開始を前にして、革命最高指導者が国内政治諸派に対して、この件で警告を発したのも、このためであった。

 とはいえ、宗教的な原則と相容れぬこの種の人身攻撃は、逆の結果をもたらすことが多い。ここ最近、攻撃を受けた個人、あるいはグループが選挙で敗北を喫することは稀だ。というのも、一方で国民は人身攻撃を行う者たちの党派を健全ではないと考え、彼らを信用しないからであり、他方で人身攻撃は、攻撃を受けた個人あるいは党派に対する判官贔屓を引き起こし、彼らに対する投票が増加するためである。

 国民が選んだ世論の代表として、この悪しき政治現象をどのように考えているのか、数名の国会議員に話を聞いた。

 国家安全保障外交政策委員会のスポークスマンを務めるカーゼム・ジャラーリー議員は、この問題に関し、ある意味でイスラーム革命の哲学とは政治の倫理的健全化であるとした上で、「《偉大なる預言者》年である本年、宗教を軸としていることを誇る社会において、政治の倫理的健全化のためにこれまでどれだけ努力してきたのか、じっくりと真摯に向き合おうではないか」と語る。

 シャーフルード選出の同議員はさらに、次のように述べている。「われわれの倫理は、過度に政治化してしまったように思われる。自らの周りを一瞥しただけでも、あたかも目的を達するためにはあらゆる手段が可能だ、虚偽や誹謗中傷でも構わない、といった感じになっていることが分かる。これらは、われわれが奉じている真の宗教〔イスラームのこと〕では大いなる罪であるにもかかわらず、である」。

 テヘラン選出のハミード・レザー・カートウズィヤーン議員は、国内の政治家たち、特にかつての政権を担った中心的人物に対して激しい非難のことばを浴びせるファーテメ・ラジャビー女史の発言を取り上げ、次のように語った。「ハータミー氏やザルガーミー氏〔イラン国営放送総裁〕など、われわれがよく知っている人々に関するラジャビー女史の発言は、あまりに極端であり、感情的である。ラジャビー女史のような人物には、感情にとらわれた言動ではなく、理性的な発言を期待したい」。

 《原理主義派》に属する同議員はまた、次のように指摘する。「我が国の歴史が教えるところによると、過激な動き、理性を欠いた急進主義は、政治諸派を体制全体との基本的対決へといざなうことになる。最終的に体制との対決へと引き込まれることのなかった急進主義者など、これまでいた例はないのだ」。

 カートウズィヤーン議員は、このような例は歴史的に左右両派にも存在したとした上で、「いずれの派に属していようと、急進主義者たちは過激化して、事実上体制との対決へと引き込まれていった。彼らはそして、1世紀以上もかけて、偉大なる先人たちや宗教指導者たち、従うべき宗教的権威が多大なる犠牲を払って獲得したイスラーム共和国とその成果を危険に晒したのである」と述べた。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:3906 )