ムガベ・ジンバブエ大統領、イラン訪問 ハムシャフリー
2006年11月20日付 Hamshahri 紙
2006年11月20日付ハムシャフリー
マフムード・アフマディーネジャード大統領は今日(2006年11月20日)、テヘランでジンバブエのロバート・ムガベ大統領を出迎えた。
メフル通信の報道によると、アフマディーネジャード大統領はムガベ大統領歓迎式典にて、「イランとジンバブエ両国は多くの共通点を有している。特に、両国は世界支配体制に異を唱えている。われわれは米英のによる世界支配を容認しない」と述べた。
アフマディーネジャード大統領はさらに、記者団を前に次のように付け加えた。「ジンバブエはアフリカで多大なる影響力を有する大国の一つである。イラン・イスラーム共和国とジンバブエがさらに関係を密にするならば、両国は強権的植民地主義体制による世界支配との闘いにおいて、さらなる一歩を踏み出すことが可能となろう」。
〔中略〕
アフマディーネジャード大統領は続けて、「イランとジンバブエは良好な政治的・経済的関係を有している。両国が意見を一致させることで、この関係をさらに深いものにすることができよう」と述べた。
大統領はまた、ジンバブエ大統領のイラン訪問は極めて前向きなものであると評した上で、「この訪問によって、両国関係が大いに発展することを期待する」と語った。
ジンバブエのロバート・ムガベ大統領もまた会見で、イラン・ジンバブエ関係は極めて前向きだとした上で、「二国間関係の発展が、今般の訪問の目的である。両国関係をこれまで以上に発展させることができれば幸いである」と述べた。
同大統領はまた、両国の政治的・歴史的関係の重要性を指摘した上で、「イランとジンバブエ両国は偉大なる革命を成し遂げた国である。とはいえ、われわれの仕事はいまだ終わってはいない。なぜならば他国がわれわれを虎視眈々と付け狙っているからだ」と語った。
同大統領はさらに、米英は世界を我が物であるかのように考えているが、一極体制は終焉に向かいつつある以上、もはやこのような考え方は世界では通用しないということを知るべきだ、とも語った。
ジンバブエ共和国大統領はまた、両国を悪の枢軸と呼んでいる者もいることを指摘した上で、「〔このような非難は〕誤った主張だ。彼らは真実を語っていない。われわれは隣国の人々が自らの独立を守ることができるよう、彼らを支援すらしている」と述べ、さらに次のように指摘した。「アフガニスタンやイラクの人々を殺戮する彼らこそ、悪の元凶である」。
ジンバブエ大統領は最後に、「われわれ全員が知っているように、神はブッシュとブレアの行為に対して裁きを下すであろう。なぜなら彼らこそ、悪魔の体制の指導者だからである」と述べた。
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注:ジンバブエは2005年1月にアメリカのライス大統領補佐官(当時)が「圧政の拠点」と呼んだ国の一つで、その中にはイランやベラルーシ、キューバ、北朝鮮などが含まれている。イランは近年、これらの反米諸国との関係の強化を模索しており、2006年7月終わりには同じく反米のベネズエラのチャベス大統領が、さらに11月初めにはベラルーシのルカシェンコ大統領が、それぞれイランを訪問している。両大統領は、アフマディーネジャード大統領だけでなく、ハーメネイー最高指導者とも会談しており、非イスラーム諸国の首脳としては破格の待遇を受けている。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:3941 )