トルコ・ヨーロッパ間ガスパイプライン計画にとってイランの存在は極めて重要:OMV社副社長 ハムシャフリー
2006年11月21日付 Hamshahri 紙

2006年11月21日ハムシャフリー

【経済部】オーストリアのOMV社国際担当副社長でナブッコ・パイプライン社社長代行は、ナブッコ・ガスパイプライン敷設計画にとってイランの存在は極めて重要であるが、イランが計画に加わらない場合でも、この計画の有益性は変らないと述べた。

 本紙の報道によると、ヨハン・ガリストルJohann Gallistl氏は同時に、この計画にロシアが参加したいとの意向を有していることについては何も聞いておらず、同計画ではアゼルバイジャン共和国、イラン、エジプト、そして可能であればイラクといった資源国からガスを確保することを目指していると述べた。

 彼は、パイプライン計画の実施会社がガスの消費国と産出国双方の交渉に関与することはなく、同社は単に輸送用パイプラインの建設を行うにすぎないと強調したうえで、「ガスを保有する側とそれを購入する側は、われわれとは関わりなく互いに交渉を進め、合意することになるだろう」と述べた。

 イランがインド・パキスタンとガスの輸出に関して合意に達した場合、イランからヨーロッパに輸出する分はもはや残っていないと一部のイラン筋が表明したことについて、同氏は暗にそれを認めつつ、「ガスの輸出に関してヨーロッパとの協力を望むのか、それともインド・パキスタンとの協力を望むのかは、イランの政策次第である」と言及した。

 彼は石油・天然ガス国際会議に提出した論説の中で、目を見張るほどの天然ガス埋蔵量を誇るイランは、ヨーロッパへのガス輸送パイプライン(ナブッコ)が必要とする量をまかなうことの可能な、重要なガス供給源の一つであると指摘した。

 ナブッコ・パイプラインは、トルコ、ブルガリア、ルーマニア、オーストリア〔、及びハンガリー〕の5つの企業の参加によって建設が進められており、その第一目的は、上述の各国が必要とするガスの確保である。

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http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News20051127_1383.html

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( 翻訳者:南龍太 )
( 記事ID:3961 )