法王に随行のトルコ人司祭、トルコメディアでの報道にびっくり(Milliyet紙)
2006年11月30日付 Milliyet 紙

 法王ベネディクト16世の訪土中、通訳を担当しているヴァチカンのトルコ人司祭ジュリオ・ムラト氏は、「私はここで生まれました。今、ここに法王と共に訪れています。あなたがこの立場だったら、興奮しませんか?」と語った。

 28日夜、法王は在トルコのヴァチカン大使館で過ごした。その一方でベルトーネ枢機卿を団長とする一行は、スイスホテルで宿泊した。29日、6時、朝食に集まった一行のひとりモンセニョール・ムラトは、ミッリイェト紙の質問に次のように答えた。

― トルコでの法王受入れ体制についてどう感じましたか?
法王がこのように迎えられたためうれしく思っています。アンカラでは、すべてがうまくいきました。大変よかったと思っています。

― ヴァチカン唯一のトルコ人として、法王の訪土にあなたは何を感じていますか?
非常に興奮しています。私はここで生まれました。ここに今、法王と共に訪れています。あなたがこの立場だったなら、興奮しませんか?

― 生まれ故郷のイズミルへ行かれるとのこと、聖マリア教会で礼拝したことはありますか?
何年も前、子どもだった頃、家族と共にセルチュクを訪問したことがあります。聖マリア教会を再び訪問することを光栄に思います。

― ヴァチカンに行かれて以後、トルコに来たのは初めてですか?
いいえ、何度も行き来しました。実家に帰省したのです。

― イズミルでお母様のエレンさん、お父様のミカエル・ムラトさんと会えるのですか?
予定ではその時間は全くありません。両親に残念ながら会うことは出来ません。

― トルコの世論はあなたがヴァチカンにいることに対し強い関心を寄せました。
実は貴紙の報道には驚きました。その報道の後、関心が強まりました。率直に申し上げるのならば、これは我々が望んでいることではありません。ヴァチカンの職員に関するニュース報道は、実際のところ困ったことです。報道に慣れていませんので。

■「トルコ人法王誕生ありうる」

  ムラト司祭に関する報道を見たヴァチカン国務省長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿は、「訪土に満足していますか?」という質問に対し、「すべてがうまく進んでいます。」と答えた。またベルトーネ枢機卿は、「将来、トルコ人法王誕生の可能性があるとあなたは思われますか?」という質問に対しては、「なぜだめなのでしょう?そういう日がくると思いますよ。」と答えた。ムラト司祭は将来法王になれるかなれないかについての質問には答えたくないとした。



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( 翻訳者:佐藤淳也 )
( 記事ID:4017 )