ドイツの学校で体育の授業用水着に解決策(YeniSafak紙)
2006年11月05日付 Yeni Safak 紙
ドイツで信仰を理由に水泳の授業を受けないムスリムの女子生徒のために、「ハシェマ(註)」が公的な場で議論されている。ドイツの学校では、少女たちをプールに入れるために、「ハシェマ」の使用を推奨している。
ドイツに住む15歳のトルコ人生徒のハティジェ・Kは、ベルリンで必修の水泳の授業の時、ハシェマを着用してプールに入ったために、プールの指導員の判断で授業を受けさせてもらえなかった。ドイツの Der Tagesspiegel紙の報道によれば、先週の月曜日、高校生のハティジェ・Kは必修の水泳授業を受けるために、トルコから持ってきたハシェマを着てプールに入った。ところが、体を覆い隠すこの服装でプールに入ることができないとの理由で、指導員は生徒をプールから出した。
実際に起こったこの事件の調査を開始した学校の指導部は、信仰を理由に水着の代わりにハシェマを着用してプールに入ったとの理由でトルコ人生徒をプールから出した指導員の誤りを指摘した。指導員は自らを弁護して、服の種類の問題ではなく、体を覆い隠す装いがどのような結果をもたらすのか分からなかったために生徒をプールから出した、と述べている。
■泳ぎを知らない少女たち
プールの指導員はハシェマに関する知識を得て、ハシェマが水泳に適しているとの説得を受けた後、ハティジェに課した水泳禁止の命を解いた。
ハシェマの問題はすぐに解決された一方で、ザッハゼンダム・プールで起きたこの出来事は、何年もベルリンで起きている問題解決のヒントとなった。ベルリン州では、ここ何年か必修の授業であるにもかかわらず、ムスリムの家庭が信仰を理由に娘たちをプールに入れさせない事態が続いていた。「水泳には相応しくない」という家族の報告が原因で、数多くの女子生徒が泳ぎを知らないまま学校を卒業しているのだ。このように中学校や高校で泳ぎを知らない女子生徒の割合が30%台にまでのぼる学校もあった。
■解決策はハシェマ
ベルリン教育委員会は、家族らにハシェマの使用を奨励し、女子生徒たちが再びプールに戻れるよう努める予定である。ロベルト・ブルム・ギムナジウム指導部は、このようにすることで泳ぎを知らない生徒の割合が標準レベルになるだろう、と述べている。
(註)ハシェマ:体の線を隠すようなスポーツウェアーのこと。
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( 翻訳者:松岡聡美 )
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