2006年1月16日付シャルグ紙5面
【政治部】日本はイランの核問題解決のために、仲裁役を演じようとの姿勢を示している。
ISNA(イラン学生通信)は土曜日、イタルタス通信を引用し、日本外務省筋の発言として、「日本政府は来月2月にも、イランのマヌーチェフル・モッタキー外相を日本へ招き、イラン政府に対して核研究を放棄するよう促す構えだ」と伝えた。
報道によれば、現在IAEA理事会の議長国を務めている日本は、イラン核問題の安保理付託の考えには賛成の意思を示している一方で、このことは対イラン制裁の即時発動を意味するものではないと明言している。
ISNAはまた、日本外務省の匿名のある高官の発言として、「現下の危機的な状況をふまえると、われわれは対話を混乱させてはならない」と伝えた。
同報道はさらに、次のように加えている。、「日本はイラン国内に多大な経済的利益を有しており、特にアーザーデガーン油田の開発着手に期待を寄せている。日本は、アメリカから圧力を受けているにもかかわらず、イランの重要な経済的パートナーのひとつである」。
マヌーチェフル・モッタキー外相は1995年から1999年までの期間、駐日大使を務めていた。
■ ロシア外相:NPT違反を阻止することがロシア政府の責務
他方でロシアの外相は、イランの核計画をめぐる論争でロシア政府が果たすべき重要な責務とは、核不拡散体制に対する違反を阻止することだと述べた。
新華社通信の報道によれば、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は土曜日、モスクワ放送(Radio Moscow)とのインタビューの中で、「イランとの二国間関係や、イラン経済への投資、あるいはイランとの経済協力上の利益確保がわれわれの基本的な責務ではない」と語り、その上で「目下の状況において、われわれの責務として優先されているのは、不拡散体制に対する違反を阻止することである」と続けた。
ラブロフ外相はまた「われわれにはこの脅威の阻止が可能であるとの確信がある限り、何が起こるのか静観することは適当ではない」と論じた。
同報道は、「ブーシェフルでの第1号原発の建設に協力を行っているロシアは、共同出資会社を設立して、ロシア国内でイランのウラン濃縮を行うよう提案していた」と付け加えた上で、ラブロフ外相の発言として以下のように伝えた。「ロシア政府は、あらゆる可能性をIAEAの枠内で活用することが必要だと確信している。次回のIAEA理事会において、全てはIAEAの戦略とイラン側の反応次第である」。
(後略)
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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1725 )