音波に花火・・・ トルコ各地で様々な鳥インフルエンザ対策(Hurriyet紙)
2006年01月18日付 Hurriyet 紙
チョルム市とスィノプ市は鳥インフルエンザに面白い対策を採った。チョルム市は“鳥追い機”という名前の装置を導入した。装置から700メートル四方に到達する音波で、鳥を寄せ付けない仕組みだ。一方スィノプ市では中心街の街路樹にとまる鳥を追い払う目的で、花火を打ち上げることが分かった。
■チョルムでは音波
チョルム市の装置は、特に鳥が多くとまっているヒュッリイェト公園とガーズィ通り、イノニュ通りにある木に取り付けられた。設置当初は鳥たちを追い払う効果があったが、少し経つと装置が出す音波に鳥が慣れてしまった。この方法では効果がないことが分かった市当局は、鳥たちを市の中心部に寄せ付けないために、木の上に強い光を発するプロジェクターを取り付けることに決めた。しかしこの試みも不成功に終わり、鳥を街の中心から追い払うことはできなかった。この事態を受けて、市清掃局の作業員は、毎朝、歩道の上に消毒液を散布し鳥のふんに含まれる病原菌の消毒を始めた。
■スィノプでは花火
スィノプ市は、市の中心部の街路樹にとまる鳥を追い払う目的で花火を打ち上げることが分かった。ゼキ・ユルマゼル市長は会見で、鳥インフルエンザのウイルスを持っていることが懸念される鳥を市の中心街から追い払うため、コナック広場から花火を打ち上げると述べた。このために75個の花火を購入し、週の決まった日に鳥が多く集まる地区で打ち上げると話すユルマゼルは、「鳥を市の中心から遠ざけることを目的としている。市民の健康を守るためにできることは何でもするつもりだ」と語った。
■チャンカヤではホットライン
アンカラのチャンカヤ市は、鳥インフルエンザに不安を感じている市民の要請に応えて、専用の電話相談窓口「鳥インフルエンザもしもしダイヤル」を開設した。市獣医局長のヒュセイン・デデは会見で、鳥インフルエンザに関するメディアの視覚的な情報が市民のパニックの原因となっていると話し、今日までに458 90 90番の電話窓口に80件近い相談が寄せられていることを明らかにした。デデは、「ベランダで死んだハトを見ては我々に電話をし、鳥の糞を見てはまた電話をしてくる」と言い、特に家の庭先の鳥小屋で鳥を飼っている市民の電話が目立つと述べた。またデデは、「市民は電話で市に鳥を買い取ってほしいと言ってくる。我々は、市民を電話で落ち着かせることに努めている。もし電話で落ち着かせることができなければ、直接行って鳥を買い取り、市の鳥小屋で管理するようにしている」と話した。
■「家にベランダのある市民はパニックを起こさないで」
チャンカヤ市獣医局長のデデは、家にベランダのある市民はパニックを起こさないでと呼び掛け、対策としてベランダをせっけん水で洗って鳥の糞を掃除すれば十分だと話した。またハトとスズメは鳥インフルエンザ感染の危険性が低いことを明らかにした。デデは、「こういった鳥たちが鳥インフルエンザに感染する割合は極めて低い。市民の皆さんが死んだハトやスズメを見つけてもパニックを起こす必要はない。もし同じ地域で、大量の鳥の死骸があったなら市に知らせてほしい」と述べた。
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( 翻訳者:新井 慧 )
( 記事ID:1739 )