発がん性の疑われる廃油、食用に?(Milliyet紙)
2006年12月13日付 Milliyet 紙

発がん性があるため食用に使用が禁止されている使用済みの油が、食用に使われているという。廃油を回集するバイオディーゼル燃料製造会社は「回集する廃油がない。」と語る。

発がん性があるため石鹸製造業や家畜用飼料生産業での使用も禁止されている使用済みの食用油が、とくに未届けで製造を行っている食品・飼料業で使用されているという。

廃油回収ライセンスをもつバイオディーゼル燃料製造会社2社の関係筋は、廃棄する必要がある食用油が未届けの食品製造業で再度使われていると語った。食品会社は許可書のために廃油回収ライセンスをもつ会社と契約するが、契約後は廃油の提供を避けており、回収会社側が廃油を見つけられない状態にあると語った。

バイオディーゼル燃料の製造のため、廃油回収ライセンスをもつ企業のひとつエズィジ・ヤウ社のムスタファ・エズィジ社長は、回収ライセンスをもつ会社が昨年トルコ全国で1200トン、今年は今日現在で1400トンの廃油を回収したことを明らかにし、次のように続けた。
「回収する廃油が見つからないのです。食品会社は廃棄しなければならないはずの揚げ物用油を再度、調理に使っているか、下水に流しているか、または未届けで食品製造を行う業者に売っているのです。とくにトゥルンバ(菓子)が揚げられた食用油は1缶につき7YTL(約560円)で食品製造業者に売られています。」

■1リットルあたり30-40Ykr(30円程度)

パルミイェ・バイオディーゼル社の環境エンジニアのデルヤ・ディズマン氏も、食品製造業者は許可書のために廃油回収ライセンスをもつ会社と契約するが、その後は廃油を提供することを避けていると述べた。
同氏は食品製造業者がこの油を「廃油」とせずに、1リットルあたり30-40新クルシュ(30円程度)で売却しているといい、次のように述べた。
「石鹸や飼料業でさえも使用が禁止されている廃油をお金を出して買っている輩は間違いなく利益を得るかたちで利用していると思います。今年、100トンの廃油を回収する計画でしたが、60-70トンしか回収できていません。」

■家畜飼料に利用することさえ禁止

トルコ飼料業協会のハック・エルドウドゥ会長は、昨年6月に行われた取り決めによって、発がん性があるため飼料業セクターで使用済みの食用油の使用が禁止されたことを振り返った。保健省がん対策局のムラト・ トゥンジェル局長は、揚げ物用として何度も使用された油は発ガン作用の点で明らかな結果が出ていると述べ、この油を再度人が食べる食品に使うことは絶対に防ぐ必要があると話した。


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( 翻訳者:三澤 志乃富 )
( 記事ID:4120 )