ナイトクラブを取り壊してモスク建設?(Milliyet紙)
2006年12月16日付 Milliyet 紙

 イスタンブル市当局は、イェニカプに建つ築55年のナイトクラブ「ガル」を取り壊し、「宗教施設用地」とすると発表した! この場所に失われたコヴァジュ・モスクが建設されると明らかにした。

イスタンブル市当局は、地下鉄乗換駅敷地内あるガル・カジノを取り壊し、「宗教施設用地」として使用する計画を明らかにした。「ガル」の所有者であるトゥルグト・シェレメトとトゥルガイ・シェレメト兄弟は、1950年から当該土地でナイトクラブを営業しており、昨年議会を通過したこの計画に対し異議を唱えた。

イスタンブル市議会は、2005年4月にイスタンブル広域都市市長カーディル・トプバシュによって承認され発効された「歴史的旧市街の保護を目的とした開発計画」に対し行なわれた異議について検討する際、シェレメト兄弟が2005年6月におこなった異議にも着目し、今月の議題に取り上げた。

議会は、開発委員会のまとめた報告にしたがって、シェレメト兄弟の(訴えた)「この地区では周囲に多くのモスクがあるにもかかわらず宗教施設の用地に取り上げられること、この区画で1950年以来観光に一役買い、営業許可を得て定着している「ガル」の存在」を理由としておこなった異議申し立てを受け入れなかった。

兄弟は、土地を宗教施設用地に変えようとしている市当局の計画決定に反対し、地方行政裁判所に訴えを起こしたことが判明した。

イスタンブル市報道担当のアフメト・ファルク・ヤナルダー氏は、(市内)交通の問題は、イェニカプで、問題になっている土地をも含むエリア(を再開発すること)で解決されるであろうと述べた。ヤナルダー氏は、「問題となっている土地の一部は地下鉄の用地、また一部は宗教施設の用地となろう。失われたコヴァジュ・モスクがここに再建されるだろう」とも述べた。同氏は、ファーティフ・チャルシャンバ地区にもコヴァジュ・モスクがあるとの問いに、イェニカプ地区でも失われたコヴァジュ・モスクを建設可能であろう、と語った。

■計画書には宗教施設の記載はない

「歴史的旧市街の保護を目的とした開発計画」のいかなる箇所にも、宗教施設用地という表現は存在しない。計画書によれば、そこで建設が計画された用地(の利用)は次のように列挙している。

「このエリアで相互乗換交通システムの統合を確保する駅、1階建ての待合室、テイクアウト用の各種店舗を擁した飲食物、新聞、雑誌、切符を売るビュッフェ群、青空駐車場、展示場や緑地が建設できる。」





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( 翻訳者:古瀬 由加里 )
( 記事ID:4137 )