反イラン決議に非同盟諸国などが異議 イラン紙
2006年12月25日付 Iran 紙

2006年12月25日付イラン紙2面

【政治部】5+1諸国間での長期わたる議論・協議の末、対イラン安保理決議が採択されたことを受け、イラン核活動は平和目的であり合法であるとして制裁に異議を唱えていた諸国・グループは昨日、イランに対する制裁には効果がなく、また必要性もないとの見解を示した。

 ▼ イスラーム諸国会議機構事務局長が決議を批判

 複数の報道によると、イスラーム諸国会議機構のエクメレッディン・イフサン・オグルー事務局長は昨日ダマスカスで、イランの平和的原子力計画に反対する安保理第1737号決議を批判する発言を行った。

 IRNAの報道によると、オグルー事務局長はシリアのファールーグ・アッ=シャラ副大統領との会談後、記者らに対し「イスラーム諸国会議機構は、これまでのすべての会議で、原子力の平和的技術を獲得する権利がイランにはあるということを強調してきた」と述べた。

 ▼ イランの活動は平和目的

 エジプトの国連代表は、イランの原子力計画は平和目的であるとした上で、イランを敵視し、イスラエル体制の核兵器には目をつむるような決議を採択したとして、安保理の行動を批判した。

 AFP通信の報道によると、マージド・アブドゥル=ファッターフ代表はエジプト国営テレビとのインタビューで、「非同盟諸国運動の加盟各国は、イランの核計画は平和的な目的を追求するものだと考えている」と述べた。

 同代表はさらに、「これまで、イランの核活動が軍事目的であるということは、IAEAによって証明されていない」とし、さらにイスラエルの核活動に言及して、「安保理はイランに対する決議を採択するにあたり、イスラエルの核活動には何ら注意を払っていない」と論じた。

 中国の外務報道官も、声明の中で「われわれは、制裁が目的ではなく、また制裁はこの問題を解決する恒久的な方法ではあり得ないと考えている」と表明した。

 ▼ アメリカの同盟国、決議を歓迎

 日本とカナダは、決議案の草案を作成したヨーロッパ3カ国とともに、安保理で反イラン決議が採択されたことを歓迎するとともに、イラン核問題の平和的な解決を求めた。また、シオニスト体制は、さらなる制裁を要求した。

 他方、偽善者の集団〔モナーフェギーン:亡命反体制組織モジャーヘディーネ・ハルグ(MKO)を指す〕は昨夜、「制裁は、イランが核兵器を獲得することを阻止するための、最初の一歩である」と評価した。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:4224 )