シェル石油の前で学生の抗議集会 ジャーメ・ジャム
2006年12月25日付 Jam-e Jam 紙

2006年12月25日付ジャーメ・ジャム

【ファールス通信】シェル石油の前で行われた抗議集会の参加者らは、国連安保理で反イラン決議を起草した者たちが我が国で有している経済権益が、安泰なまま保たれるようなことがあってはならないと強調した。

 ファールス通信政治担当記者の報道によれば、本日月曜日の午後テヘランのミールダーマード通りにあるシェル石油の事務所の前で行われたこの集会で、学生らは「望むと望まざるとに関わらず、イランはすでに核〔技術〕保有国であることを、抑圧者どもは知るべきだ」、「アメリカとイスラエルの協力者たちは、ホメイニーを信奉する者たちの国で何をしているのか?」、「石油産業国有化と同じことを核技術でも繰り返そう」、「愛すべきイランの地から、敵の汚らわしい存在を一掃しよう」、「いかなる制裁も、イランの動きを止めることなどできない」などと書かれたプラカードを手に、イランの核の権利に反対する国々の代理人らが我が国の資源を利用していることを非難、このような現状に終止符を打つよう求めた。

 この集会を開催した責任者の一人は、記者団を前に「なぜ安保理はイスラエルの強権的姿勢や核兵器保有に対して、何の反応も示さないのか」と述べ、さらに次のように強調した。「世界の強権的抑圧主義体制の手が安保理に介在しているのが、はっきりと分かる。われわれが〔シェルの前で〕集会を開いたのは、シェルがイランにおけるイギリスの代理人であるとわれわれは考えているからだ。反イラン決議を起草した者たちが我が国で有している経済権益が、安泰なまま保たれるようなことがあってはならない」。

 学生らの代表であるこの人物は、なぜ政府や国会を通して圧力をかけようとしないのか、との記者の質問に対し、次のように答えた。「われわれは政府や国会の動きから離れたところで、人民組織・大学組織を活性化させているところである。現在のところ、われわれの力は学生運動の代表らを動員し、自らの抗議の意志を示すことにある」。

 ある外国の記者がなぜシェルを抗議集会の場所として選んだのか質問したことに対し、この学生代表は「イギリスが古狐のように、イスラーム諸国に積極的に関与していることを疑う者など誰もいない。正義を希求する者はみな、この国の煽動行為に立ち向かわねばならない」と答えた。

 この抗議集会ではまた、安保理決議に関する《正義を希求する学生運動》の声明が読み上げられた。

 海外のさまざまなマスコミ関係者が多数〔取材に〕訪れていたことも、この集会の目立った特徴であった。また、この集会を目撃したミールダーマード通りの通行人らは、集会の目的について学生らから説明を聞くと、口々に〔学生らとの〕連帯を表明、一部の諸国がイランの国益を損なう行動を起こしたことに対して、イランも対抗措置を採るべきだと強調した。

 この集会にはまた、一部の環境保護の運動家らも参加した。彼らは、環境汚染に対するシェル石油の関与に触れた上で、「これらの会社にとって、イランの国益など重要ではない。彼らはただ、より多くの利益を得るために、イランの資源を利用しようとしているだけなのだ」と力説した。

 この集会の終わりには、参加者らは「アメリカに死を」、「イギリスに死を」、「アメリカとイギリスは二悪魔」などのシュプレヒコールをあげ、さらに安保理による反イラン決議に対して大統領が断固たる態度を示したことを称賛し、「我らが大統領よ、ありがとう」などと声を上げた。

 集会参加者らは治安部隊の要請により、解散した。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:4225 )