翻訳・通訳者協会、出版法改正を求める -翻訳者が罰せられないように(Yeni Safak紙)
2006年12月26日付 Yeni Safak 紙
トルコ新聞記者クラブにて行われた記者会見において、本や発言を翻訳したために翻訳者が懲役に処せられるのは正当ではなく、彼らはただ自分の仕事を行っただけである、と述べられた。国際会議通訳者協会、書籍翻訳業協会、翻訳協会、文学作品・学術論文著作者協会、トルコ・ペンクラブ、出版業協会、トルコ出版業者協会、そしてトルコ出版業労働組合による共同署名が行われた声明文を、書籍翻訳業協会のトゥンジャイ・ビルカン会長が読み上げた。
■ 「著作者」という立場
同声明では、表現の自由の範囲のさらなる拡大を予想する一方で、3人の翻訳者と2人の編集者が、ある書籍を翻訳して出版しようとしたという理由のみで懲役刑を求めて起訴されたこと、そしてその根拠として出版法が挙げられ、(同法により)作者が国外にいる場合、「著作者」として翻訳者は書籍の内容に責任をもち、罪状責任を負っている、と述べられた。
また同声明では、翻訳者は自らの意見と異なるとしても原文に忠実に翻訳する務めを負っていると強調し、「この声明文に署名した同業者組織として我々は、出版法2条を可能な限り短期間で改正し、同法により今回の訴訟の対象となった全同業者への起訴を直ちに取り下げることを要求する」と述べられていた。
ビルカン会長は、「父と私生児」という書籍について起こされた訴訟の当初には翻訳者も対象に含まれていたこと、またアラム出版から出版された2冊の書籍の翻訳者に対して起訴がおこなわれ、そして却下されたことを喚起した。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
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