メッカ巡礼にVIP専用通路 -石投げの儀式で圧迫死事故防止の一環で(Hurriyet紙)
2006年12月28日付 Hurriyet 紙

 巡礼時の石投げの儀式の際に起こる圧迫死を防ぐ為、新たな措置が取られる。このプロジェクトでは6階建ての道を造り、その内の1つはVIP専用にする。2009年に完成すると、1時間に62万5000人が通行可能となる。

 毎年大混雑のため何十人もの巡礼者の圧死が起こる、ミナーの谷にある石投げの儀式の場所が新たに整備されている。ビン・ラディン・グループが実施するプロジェクトはその第一段階が終了したが、完了すると1時間に62万5000人が通行可能になる。6階建ての道を造るというこのプロジェクトでは、ヘリポートも2箇所設置される。

 石投げの儀式が行われる場所は、昨年360人の死者を出すという悲劇の後解体され、新たに建設が始まった。ビン・ラディン・グループが請け負ったこのプロジェクトには42億リヤル(約16億YTL=約1300億円)が費やされ、8,000人が働いている。プロジェクトの第一段階終了後行われた拡張作業では、後方の山が崩された。ビン・ラディン・グループは工事に使う資材を生産するため、ジッダに近いバフラに工場を建設した。

 6階建ての道のうち、今年は地下、1階、2階の入り口2箇所、出口3箇所が使用される。またその内1つはVIP専用となる。サウジアラビア地区行政担当補佐官ハビブ ゼイネルアブディン博士の情報によると、今年石投げの儀式のために造られた新たな道では、混雑がひどい時でも緊急対策チームが現場に早急に到着することが出来る。

■車は進入禁止

 悪魔に見立てた3つの石柱が立つ場所には、圧迫死の原因になりうるものはない。石柱がある池を囲むフェンスも、混雑で巡礼者がつぶされないようスポンジで覆われた。今年通行が可能になる2つの階は、1時間に25万人の巡礼者が通行できる。2009年にプロジェクトが完了すると、すべての階で1時間に62万5000人が通行可能になる。石投げの儀式の場所には車の進入も禁止された。大混雑を起こさないように、緊急車両は地下から入り地下道を使うことで上の階で起こった問題に対応できる。地下道の1つはVIP専用になる。



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( 翻訳者:住永千裕 )
( 記事ID:4242 )