ビトゥリスでバスが雪崩の下敷きに、8人凍死(Hürriyet紙)
2006年01月25日付 Hurriyet 紙
雪崩に巻き込まれたバスから負傷しつつも助かった運転手のアフメト・トプデミルさんは、バスのすぐ後ろにいた30台の車にいた人々が、この出来事をただ傍観していたと述べ、次のように続けた。「もし他の車に乗っていた人々が助けてくれていたら、8人は凍え死ぬことはなかっただろうに。5時間もの間、雪の下で救助を待つ人々を彼らはただ車の中で見ていたのです。バスから傷ついて出てきた人々にさえ、だれも自分の車に入れてやろうとはしなかったのです。自分が彼らと同じ人間であることを恥ずかしく思いました。」と語った。
32人の乗客をのせたウードゥル発ハタイ行きのバスがビトゥリスのシェイタンデレスィ・メヴキで雪崩に巻き込まれ、8人が凍死した事件の詳細が明らかになってきた。雪崩の下から負傷しつつも救出された運転手のアフメトさんは「人間であることを恥じた」事故の夜を次のように説明した。
「深夜1時ころ道が閉鎖されていたため、後続の数十台の車両とともにシェイタンデレスィ・メヴキで停車しました。私たちは一番前だったために、道が開くのを待ち始めました。そのとき、まず大きな音が聞こえ、続いてバスの窓が砕けました。バスの上に押し寄せた雪崩が車体を20メートル引きずり、私たちは谷へ投げ出されました。助手である甥が 私を雪の下から救出してくれました。我にかえると、頭の骨が折れていることに気付きました。私は道へ這い上がり、我々を見ていたほかの車の運転手や乗客に助けを求めたのです。ある人々は助けようとしてくれたが、ある人が「また雪崩がくるぞ」というとみな車に乗って、我々を傍観したのです。バスから救出された負傷者は、マイナス12℃のなかで凍えないように他の車に乗りたかったのですが、車の中にいる人々は拒みました。その瞬間、私は自分が人間であることを非常に恥ずかしく思いました。
乗客をもう一人連れて、ひどい出血のなか車列の最後尾に向かって歩きました。そして一番後ろにいた車にビトゥリスに救助を求めるために手助けして欲しいと頼みました。しかし、最後尾の二台の車に乗っていた人たちも我々の頼みを拒み、車の窓を閉めることを選んだのです。」
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( 翻訳者:塚田 真裕 )
( 記事ID:1773 )