2006年12月4日付ハムシャフリー
【政治部】ここ数日、国内メディアは地方議会選挙で《原理主義派》が最終的に統一連合を作ることができずにいることを盛んに報じているが、《改革派連合》の分裂をめぐっても、さまざまな不満が漏れ聞こえている。
もちろん、国内メディアが原理主義派の動向に驚きの声を上げているのは、前回の地方議会選挙及び第7期国会選挙で、原理主義派が一枚岩的な連合を成し遂げたことに、その原因がある。他方、《ホルダード月2日》派はこれら二つの選挙で、連合を組むことにまったく成功しなかった。
現在改革派は統一候補者リストを用意して選挙に臨んでいるが、しかしこのリストは《ホルダード月2日》派を構成する18党派すべてを取りまとめたものではない。《イマームの路線に従う諸勢力会議》、《人民主権党》(マルドムサーラーリー)、《連帯党》(ハムバステギー)、《イスラーム婦人会議》、《団結強化事務所》などの政党・グループが、同リストを受け入れていないのだ。
《改革派連合》政策評議会の委員であるハミード・ガズヴィーニーは数日前、ISNA(イラン学生通信)とのインタビューの中で、次のように語っている。「このリストには、諸氏が候補者の割当てに関して表明した内容とは違い、2〜3のグループの間でリストを分割したことを示す、はっきりとした跡が見受けられ、専門的知識や職歴などはほとんど無視されている。それゆえ、国民、さらには改革という枠組みに対して示した約束に基づき、われわれはこのリストを認め、支持することは到底できない」。
また、《人民主権党》の総書記も、「改革派連合という名の下で出されたリストは、改革派の総体とは何の関係もない代物であり、全体で60ある政党のうち、特定のいくつかの政党の間で交わされた合意の産物にすぎない」と語る。
モスタファー・キャヴァーケビヤーンはISNAとのインタビューの中で、「私は改革派連合本部のメンバーとして、そして改革戦線調整評議会のメンバーとして、《最終候補者リスト》の名のもとで《国民信頼党》の一部の友人らと大枠で交わされた合意について、何も知らされてはいない」と付け加え、さらに続けて、「改革戦線調整評議会を構成する一部の党、例えば《人民主権党》や《国民意志党》、《技術者イスラーム団体(アンジョマン)》、《イマームの路線に従う諸勢力会議》〔*〕、《連帯党》にとって、このようなリストはまったく受け入れがたい」と述べた。
〔*訳註:イランには類似の名称をもつ、保守系の《技術者イスラーム協会》や《イマームと最高指導者の路線を支持する戦線》という組織があるが、別組織なので注意。改革派系の《技術者イスラーム団体》の《団体》は「アンジョマン」(association)という語が用いられているが、保守系の《技術者イスラーム協会》の《協会》は「ジャーメエ」(society)という語が用いられている。一般に、保守系の団体には「ジャーメエ」という語が用いられ、改革派系の団体には「アンジョマン」あるいは「マジマ」(会議、団体)という語が用いられる傾向にある〕
さらに同氏は、次のように付け加えた。「〔改革派の統一リストとされるものは〕改革派連合本部の機構すら無視するものであり、改革戦線調整評議会のリストと言えるようなものではないと、我が党〔人民主権党〕は考えている。むしろこれは、《建設の奉仕者党》、《イラン・イスラーム参加戦線》、そして《国民信頼党》の三党のリストと呼ぶに相応しいものだ」。
他方、〔連帯党の〕アスガルザーデも発言の中で改革派からの離脱を宣言し、「われわれは再びハータミー師の旗を揚げ、《イラン・イスラーム参加戦線党》や《イスラーム革命聖戦士機構》のスローガンを掲げる必要などない。これらのスローガンなど、われわれはまったく信じていない」と切り捨てる。
また、《イスラーム婦人会議》のファーテメ・キャッルービーも、改革派連合のリストとはまったく異なる同会議独自のリストを発表して、事実上連合への参加を見送る姿勢を示した。彼女はその上で、「改革派の過去の敗北の原因を根本から取り除かない限り、連合など何の意味もない」と述べている。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:4067 )