《平和パイプライン》構想をめぐる次回交渉、テヘランにて開催 ハムシャフリー紙
2006年01月26日付 Hamshahri 紙

2006年1月26日付ハムシャフリー紙

【SHANA通信】《平和パイプライン》構想をめぐって、イラン・パキスタン間で第5回二国間交渉が開かれた。交渉は友好的かつ和やかな雰囲気の中で行われ、よい成果が得られた。

 ハーディー・ネジャード=ホセイニヤーン石油省国際問題担当次官は、技術面・資金面での問題を中心に、プロジェクトに関するさまざまな問題について念入りな議論を交わした旨述べた上で、「プロジェクトの構成やイラン・パキスタン間合意文書の枠組み、ガス価格設定の仕組み、プロジェクトの採算性に関する調査、そしてガスの売買契約などの問題についても、今回の交渉では議論の対象となり、各々の問題の解決ヘ向け、期限が設けられた」と話した。

 同次官はさらに、「今回の協議では、共同作業委員会による次回の協議会を、3月にテヘランにおいて開催することが、両国によって合意された。それと同時に、三カ国にまたがる《平和パイプライン》構想の共同作業グループに専門部会を発足させることでも、意見が一致した」と語った。

 同次官は、イラン・パキスタン・インド三カ国の閣僚級会議の開催時期として、来年のファルヴァルディーン月(西暦2006年3月21日−4月20日)を挙げた上で、「ノウルーズ(イラン暦の正月)休暇を考慮した結果、テヘランでの三ヵ国会議は、少々遅れて、ファルヴァルディーン月23・24日(4月12・13日)ごろに開かれることとなった」と話した。

 ネジャード=ホセイニヤーン次官は、《平和パイプライン》構想におけるガス価格の設定方式についての、イラン側の提案に触れ「ガス価格を設定する際に使用する指標は、完全な透明性を有し、世界のガスの実際の価格を反映するものであるべきだ。この問題こそ、2日間にわたる今回の二国間協議で、主要な問題として話し合われたことである」と語った。

 イランとパキスタン両国の共同作業グループによる第5回二国間交渉において、信頼のある国際的企業が、イラン=パキスタン=インド間ガス・パイプライン計画の実施に関わるべきだとの意見で一致したと同次官は強調し、「プロジェクト実施に関わるべき国際的企業がいかなる特長や特色を有する企業であるべきかについて、協議が続けられており、本プロジェクトの技術的問題を検討し、調整するための技術委員会がイラン・パキスタン間で発足することが決まった」と述べた。

 同次官はまた、「共同作業グループによる交渉2日目には、今後の協議のあり方に関する協同文書が提出され、二国間で調印された」と明らかにした。

 石油省国際問題担当次官は、「《平和パイプライン》構想実現に対して、パキスタン側が二の足を踏んでいるとの噂が一部流れていたが、このことは交渉プロセスに影響しなかったか」との質問に対し、「イラン=パキスタン=インド間ガス・パイプライン構想の実現に対するパキスタン政府の決意に何ら変化は見られなかった。パキスタンの石油・天然ガス相や石油・天然ガス問題担当相、その他関係者との間で行われた会談において、彼らはパイプライン構想の可及的速やかな実現を強調していた」と答えた。

 第5回イラン・パキスタン二国間交渉2日目の終わりに、《平和パイプライン》構想実現にかかわる共同声明が発表された。

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イラン=パキスタン=インド間ガス・パイプライン構想に対するパキスタン側の立場とイラン側の反応

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1800 )