アフガニスタンでアメリカ大使を狙った自爆攻撃 シャルグ紙
2006年01月07日付 Sharq 紙
2006年1月7日付シャルグ紙8面
アフガニスタンで、アメリカ大使とウルズガーン州の地元指導者らとの会談場所近くの人混みあふれる市場にて発生した爆発事件は、10名の死者と、50名の負傷者をもたらした。この爆破事件は、ここ数ヶ月間でアフガニスタンにおいて起きた事件としては、最大の流血事件となった。
ISNA(イラン学生通信)は、AP電を引用し、ロナルド・E・ニューマン駐アフガニスタン・アメリカ大使の無事を報じた。
ターリバーンのスポークスマンとされる人物は、同爆破事件への関与を認めた上で、「民兵組織の目的は、アメリカ高官の殺害だ」と述べた。ウルズガーン州のアブドゥル・アズィーズ州副知事は、「今回の爆発は、山岳地帯に位置するウルズガーン州の中心部《ティリン・クート》地域で発生した。同州は、過去数年、ターリバーンによる最も激しい攻撃を受けてきた地域である」と語った。
爆発は、州知事の自宅からも、アメリカ大使と州関係者との会談場所からも近い市場にて起きた。この爆破が予定通りに行われたものなのか、それとも〔誤って〕予定より早く起きてしまったものなのかについては、いまだ明らかにされていない。
州知事の自宅近くの検問用駐屯所で部隊の配置を指揮していた地方議会副議長も、今回の爆破により負傷した〔AP電によると、負傷を負ったのは地方議会副議長ではなく、州警察の副長官〕。これまでのところ、負傷者のうち15名が重体であると伝えられており、彼らはカンダハール市内の病院へと搬送された。ウルズガーン州知事のスポークスマンであるアブドゥッラー・ハーン氏は、死者のうち、2人は子供であったと伝えた。
駐アフガニスタン・アメリカ大使館のスポークスマンは、「大使とその同行者らは、皆無事で安全である。彼らに差し迫った危険はない」と語った。
ターリバーンのスポークスマンを名乗るガーリー・ムハンマド・ユースフ氏は、APとの電話で、今回の爆破事件への関与を認めた上で、「攻撃を実行したのは、一アフガン人である。彼は服の下に地雷を隠して、攻撃を行った」と話した。さらに同氏は、「ターレバーンは、アメリカ政府高官の一行がこの町を訪問する予定であることは知っていたが、正確に誰が来る予定なのかは知らなかった」と付け加えた。ターレバーンのスポークスマンを名乗る同氏は、「今回仕掛けられた爆弾の標的は、アメリカ政府関係者であった」と明かした。
6月にも、民兵組織はザルメイ・ハリールザード前駐アフガニスタン・アメリカ大使に対するテロを計画し、未遂に終わっている。アフガニスタンで最近暴力的事件が頻発していることで、アフガニスタン政府当局は、イラクで用いられている戦術を実践するために、ターリバーンとアルカーイダが部隊を統合させているのではないかとの懸念を強めている。
駐アフガニスタン・アメリカ大使に対する暗殺未遂事件が起きる一方で、同国のハーメド・カルザイ大統領は、トルコ政府当局との会談のために、同国への3度目の外遊を行っているところである。
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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1674 )