メッカでのホテル崩落事故、トルコ人看護師2名も犠牲に(Milliyet紙)
2006年01月08日付 Milliyet 紙

 宗務庁の巡礼団業務の一環でメッカへ行き、2日間連絡がつかなくなっていたアンカラ・ベイパザル国立病院の看護士であるハンダン・クルトゥルシュとシェンギュル・ウズネルがメッカのホテル崩落事故により亡くなっていたことが明らかになった。ハンダン・クルトゥルシュの夫カミル・クルトゥルシュは「とても信じられない。妻を愛していたし、今でも戻ってくると帰りを待っている」とコメントした。妻は看護士歴13年で、二人の子供メテハン(11)とハミエット・ハンデ(9)が母の死に精神的ショックを受けぬよう、よそへやっていると明かし、「子供達に『お母さんは死んだ』などとどう説明したらよいのか」と肩を落とした。夫のクルトゥルシュは、妻は巡礼に行くことを非常に望んでいたと強調し、「昨年、妻は巡礼に参加するための試験に落ち痩せてしまった。しかしもう帰ってくることもない」と話した。

■遺体の引渡しは?
もう一方の看護士シェンギュル・ウズネルの夫で、炭鉱会社勤務のアリフ・ウズネルは「私の心はいつも彼女と共にある」と述べた。巡礼への参加が妻の初めての仕事であったと話したウズネルは、次のようにコメントした。「昼の礼拝を済ませた後、帰り道に事故に巻き込まれたのだ。ホテルの中にいたのではない。ちょうど崩壊した時に、そこに居合わせたのだ。妻の遺体を引き渡すよう申請したが、『無理だ』と言う返事が返ってきた。サウジアラビアの人々は、遺体を引き渡さないと言っているそうだ。メッカという神聖な場所に葬られるのはいいことだと思う。唯一の心配事は、子供達が成長し、『お母さんのお墓はどこにあるの?』と聞いてきたら、どうすればよいかということだ。だから遺体をトルコに運んで欲しいのだ」
 ビュシュラ(10)とベラト(6)の二人の子供がいると述べたウズネルは、娘達は事態に気づいていると話した。ビュシュラは涙を浮かべて「お母さんが大好き」と言っていたかもしれない。保健大臣レジェプ・アクダーと宗務庁長官アリ・バルダクオールは、犠牲者の家族に連絡を取り、哀悼の意を示した。

■埋葬、今日に見送られる
昨日カーバで行われるはずであったトルコ人看護士の埋葬は、作業が間に合わなかったため今日に見送られた。メッカでの埋葬の儀式には、約300万人の巡礼代表者が参加すると見られている。



Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:井上 さやか )
( 記事ID:1675 )