伊からイランへ輸送中のアルミニウム製大型容器、核開発に転用可能と判明(Milliyet紙)
2006年02月10日付 Milliyet 紙
アメリカ中央情報局(CIA)とトルコの国家諜報機構(MİT)は共同オペレーションを遂行し、核施設で使用されるべくイタリアからイランに輸送中のアルミニウム製大型容器3個をギュルブラク(イラン国境)出発直前に確保したことを明らかにした。
3233キログラムものアルミニウム製大型容器3個は、トルコ系運送会社のトラック2台でイタリアのミラノ市を出発した。輸送先はイランのシャディ石油インダストリー会社とみられている。この資材は、現在、ギュルブラク国境にある税関倉庫に保管されている。
■税関で待機
イランの核関連動向を注視していたCIAと、国家諜報機構(MİT)との共同オペレーションにてギュルブラクで確保された核関連資材は、イタリアから輸送されていたことが突き止められた。
その資材は、イタリア、ミラノのフォンド社製であった。2人のイラン人、モハッマド・ジャヴァド・ジャファリ、ならびにマヒン・ファルサフィがイスタンブルで経営しているステップ・スタンダード工業用品株式会社を経由し、イランへ輸送されることになっていた。
CIAは、このイラン行き資材が11月、チョバン・ツアーというトルコ系運送会社のトラック(ナンバープレート:76 AP 917 および 76 AH 916)でカプクレ(ブルガリア国境)からトルコへ入国した後、この情報を国家諜報機構に伝えた。密かに監視される中、トラック2台は11月12日にギュルブラク(イラン国境)に到着した。税関検査に入るとすぐに、別の場所に誘導された。
トラック2台の出発許可は出されないまま、荷台の資材について最終判断を下すべく調査が開始された。
この調査を遂行したトルコ原子力協会(TAEK)の専門家らも、この資材が他の用途に転用可能であると結論づけた。
これをうけて資材のイランへの輸送は不許可とされた。また、専門家による報告書は、「アルミニウム製容器は核兵器製造に必要なウラニウム生産に転用可能である」ことを明らかにした。
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:1875 )