国際移住機構(IOM)の人身売買反対スローガン:「トルコにいるお母さんを返して!」(Milliyet紙)
2006年02月11日付 Milliyet 紙
国際移住機構(IOM)は、トルコで毎年5000人の女性が売春を強要されていることを指摘し、性産業撲滅のため一連のキャンペーンを開始した。トルコで売春をしているウクライナ人の60%、モルドバ出身者の3分の2が18歳から24歳であり、子供をもつ母親である。そのため国際移住機構はキャンペーンのスローガンを「トルコにいるお母さんを帰して!」とした。
■469人の女性を救出
国際移住機構トルコ担当課長マリエッレ・サンダー・リンドストロム氏は、「トルコ国内で、セックスを強要され奴隷状態にある女性数が懸念すべき規模に達している。」と述べた。同氏は、トルコで就職希望の東ヨーロッパ人女性達がマフィアの手にかかっていると指摘し、これらの女性の大半が子供を本国においた母親達であることを明らかにした。
リンドストロム氏によれば、トルコでは2005年に469人の女性が救出され、家族のもとに返された。そして毎年、5000人ちかくの女性が売春を強要されていることを強調した。
■「電話しなさい、皆さんを救出しましょう」
モルドバ共和国のアンドレイ・ストラタン外相は、モルドバ人女性を騙し、トルコのセックス産業で無理やり働かせるマフィヤに対し、国家レベルで戦っていくことを明らかにした。ストラタン外相は、トルコでセックス奴隷に陥ったモルドバ国民に、ミッリイェト紙を介して「電話しなさい、皆さんを救出しましょう。」というメッセージを伝えた。ストラタン外相は、経済的理由から不当な扱いを受け、売春マフィヤの手にかかってしまったモルドバ人女性に対し次のように呼びかけた。「トルコとモルドバはあなた方を救出する準備万端です。現状から抜け出すためには、トルコにあるモルドバ共和国大使館、領事館に出頭するだけでよいのです。」
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:山下 王世 )
( 記事ID:1881 )