原子力発電所建設、最有力候補地は黒海地方のスィノプか(Milliyet紙)
2006年02月12日付 Milliyet 紙

トルコにおける民生用の原子力発電プログラムが、1カ月以内にレジェプ・タイイプ・エルドアン首相から明らかにされる見通しだ。3つの原子力発電所建設に向け、国内外の企業の代表者と事前交渉を行った政府は、発電所建設は国と民間部門が共同して行うことが望ましく、また技術移転が条件となることを明らかにした。

■ 「戦略的決定」
原子力発電プログラムで国が誰と手を組むかは、様々な要素を考慮しながら、多くの政府部門の参加により決められるべき「戦略的」決定と見なされている。官僚筋は、「新世代の科学技術」を用いることや、公平性に基づいた技術移転を行うことと並んで、資金面での計画や放射性廃棄物の処理といった面も、建設を行う事業者の選考に影響を与えるだろうと語った。

2020年までにトルコでさらに必要となる54,000メガワットのエネルギーのうち、5,000メガワット分を原子力技術により供給することを決めた政府は、発電所建設の候補地を発表した。
合計43項目の基準に照らし合わせて行われた調査の結果、これらの基準を満たす8カ所が候補地として挙がった。政府高官は、一般的に原子力発電所は「水辺」に建設されることが望ましく、環境・観光・防衛・通信・輸送といった基準にあう場所のうち、スィノプが最有力である、と話した。

■建設には7年
トルコ初となる原子力発電所建設の早期開始が目標とされている。政府高官は、発電所建設には7年かかると予測しており、遅くともトルコは2015年には原子力エネルギーの発電を始められると予想している。またこの目標達成に向け、原子力技術の利点に関して、世論に正しい情報が伝えられることが不可欠であるとも話した。

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( 翻訳者:井上 さやか )
( 記事ID:1887 )