マルマライ(海底トンネル)、2009年完成予定 -国会議員らが現場視察(Milliyet紙)
2006年02月20日付 Milliyet 紙

公正発展党所属のイスタンブル選出国会議員は19日、日本の浚渫船(しゅんせつせん)を訪れ、マルマライ・プロジェクト(*1)について関係者から説明を受けた。この浚渫船は、ボスフォラス海峡で浚渫(*2)と地盤強化を行っている。

ウスキュダル市のメフメト・チャクル市長によって計画されたこの視察には、国会議員らとともにマルマライ管区の代表を務めるハルク・イブラヒム・オズメン氏も参加した。

マルマライ・プロジェクトのコンサルタント業務とエンジニア業務は、ユーラシア共同企業体が請け負っている。ユーラシア共同企業体に属する主要企業、日本の大成建設のオウミ・ヒデミ代表は、掘削予定の土砂の量が110万立方メートルであること、そして47万立方メートルがすでに掘削されたこと、あと6ヶ月間この掘削作業が継続されることを説明した。

■トンネル函体は工場で
ユーラシア共同企業体のヒュセイン・ベルカヤ副代表によると、マルマライ・プロジェクトは2009年に完成予定だ。また同氏は、現場では浚渫と地盤強化作業が行われていると説明した。さらにトゥズラにあるDLH(運輸省 鉄道・港湾・空港建設総局)の施設で製造が始まった4本のトンネル函体については、現場まで海上を浮かばせて運搬されること、そして9月以降にそのトンネル函体を沈ませる作業に入ると述べた。

ベルカヤ氏によるとトンネル函体を沈ませる工程は大変な危険が伴うため、最適な時期に実行する必要がある。そのため1年間にわたり海流計測が実施されたという。また同氏は、浚渫船が海底から取り除いた土砂について、マルマラ海の断層が途切れる水深1200メートルのチュナルジュク海溝に運ばれると説明した。

*1 マルマライ・プロジェクト:ボスフォラス海峡に海底トンネルを建設する大規模事業。アジア側とヨーロッパ側の鉄道が海底トンネルをとおして結ばれることになる。

*2 浚渫(しゅんせつ):海底をさらって土砂などを取り除く作業のこと。


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( 翻訳者:坂 泉穂 )
( 記事ID:1935 )