イギリス大使館所有のゴルハク庭園前で抗議集会 シャルグ紙
2006年02月26日付 Sharq 紙

2006年2月26日付シャルグ紙27面

 昨日午後、一部の大学生や神学生らが、イギリス大使館所有のゴルハク庭園の前で集会を開き、イギリスが同庭園の所有権を維持していることは不法であると抗議の声を上げた。

 ゴルハク公園はシャリーアティー通りに面した庭園で、〔19世紀後半の〕ガージャール朝のシャーであったナーセロッディーン・シャーによって、イギリス政府に与えられた。この公園は天へと突き出た高い塀に囲まれており、治安維持軍の厳重な警備に守られている。テヘランのイギリス大使館は、フェルドウスィー通りに面した大使館本館以外に、この広大な庭園を所有している。

 ファールス通信によると、イギリス政府は第二次世界大戦の頃、自国民の死者の一部をゴルハク庭園の南側に埋葬したという。墓石に刻まれた表記から、これらの墓が1914年から1918年、及び第二次世界大戦時にあたる1939年から1945年の間にイランで死亡したイギリス人の亡き骸を埋葬したものであることが分かる。

 ゴルハク庭園は避暑地として、ヒジュラ太陰暦で1373年〔西暦1953年、恐らくヒジュラ太陰暦1273年、西暦1856年の誤りと思われる〕に建造された。この庭園の面積は約2ヘクタールで、カナートがその中を流れている。住居用・レセプション用の建物があるほか、娯楽用のプール、池などもある。

 庭園の北側には、1961年設立の「イギリス・イラン学協会」という名の研究センターがあり、イラン学の分野での研究や出版活動を行っている。また、イギリス・イラン学協会の建物に隣接して、ドイツ人学校、及びフランス人学校の二校も設置されている。ゴルハク庭園は現在、在テヘラン・イギリス大使館の職員らの居住地となっており、周辺の施設ともども、イギリス大使館の所有地となっている。

 昨日この庭園の前で集会を開いた大学生・神学生らは、イギリスによる同庭園の占拠は不当であると考え、イラン政府への返還を訴えた。治安維持軍は集会参加者らが集まる数時間前から、庭園前に姿を現し、シャリーアティー通りと庭園の周辺は物々しい雰囲気につつまれていた。

 集会参加者の数は約50名であると推測され、大部分がゴムやテヘランの神学生であった模様だ。参加者らは「カネで雇われた守銭奴どもの大使館など、閉鎖してしまえ」、「イギリスに死を」、「アメリカに死を」、「腰抜けどもに死を」、「カルバラーよ、サーマッラーよ、今から行くぞ」、「二つの悪魔、アメリカとイギリス」、「私とおまえが沈黙したために、サーマッラーはカルバラーになった〔第三代イマーム・ホセインが殉教した悲劇の地であるカルバラーのように、アスカリー聖廟が破壊されたサーマッラーもまた悲劇の地となった、という意味か?〕」、「イギリスと妥協はしない、降伏もしない、戦いあるのみ」、「イギリス大使は国外追放だ」などとシュプレヒコールを上げた。集会参加者らはまた、声明文を発表した。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:1974 )