ニューヨーク・タイムズ紙、イラク内戦の場合、トルコ介入の可能性指摘(Milliyet紙)
2006年02月27日付 Milliyet 紙

イラクのサマワにある、シーア派の最も神聖な礼拝地の1つ「殉教者の墓」に砲撃が加えられたことにより、シーア派とスンナ派間で激しいイラク内戦が起こる可能性がでてきた。アメリカの専門家たちは、このような戦争は中東の均衡を破る可能性があると警告している。
ニューヨーク・タイムズ紙は、アメリカで描かれた内戦のシナリオに関する記事を載せた。記事には、イラクが悲惨な結末を迎えた場合、周辺諸国で宗派間闘争が過熱し、さらにイラク国内での自派の支援に乗り出すだろうと書かれている。

■トルコの介入の可能性
シナリオによると、イランはイラクのシーア派につく一方、サウジアラビア・ヨルダン・クウェートのようなスンナ派イスラム諸国は、イラクのスンナ派を援護するか、イラクの国境沿いに緩衝国を建てる必要に迫られるだろうと強調されている。
記事では、北イラクに建設されるかもしれないクルド国家に対し、トルコがトルクメン人などの少数派を守るためにイラクへ介入すべきだと判断せざるを得ない状況になるかもしれないと述べられている。しかしニューヨーク・タイムズ紙は、すべての専門家が皆、イラク内戦が勃発した場合周辺諸国が必ず巻き込まれるとは考えていないとし、次のように続けた。「もし北部でクルド国家が建設され、トルコ東部のクルド人を刺激することになった場合、トルコの介入の可能性もある。しかしセンチュリー財閥の専門家の一人である元在アンカラ米国大使のモートン・アブラモウィッツ氏によると、‘トルコは加盟を切望してやまないEU諸国の心証を害したくない。アブラモウィッツ氏は、トルコ人は起こった出来事をよく思わないだろうが、慎重に行動するだろう’、と述べた。」



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( 翻訳者:坂 泉穂 )
( 記事ID:1976 )