ラブロフ露外相、イラン問題に関し米首脳との会談で結論得られず ハムシャフリー紙
2006年03月09日付 Hamshahri 紙
2006年3月9日付ハムシャフリー紙政治面
【ISNA】AP通信の報道によると、ロシアのラブロフ外相は、イランに対する経済制裁は仮定に基づいた話に過ぎないと強調した。
AP通信によると、セルゲイ・ラブロフ外相はブッシュ米大統領との会談後、「ロシアはイランに対する経済制裁の発動に賛成するつもりか」との記者団からの質問に対して、明言を避け、「あなたは制裁に関して、何らかの提案を実際に見聞きしたのか。〔制裁に関する〕この質問は仮定に基づくものに過ぎない」と話した。
「ナイト・ライダー(Knight Ridder)」通信も、ラブロフ・ロシア外相の訪米について触れ、「イラン国内での限定的なウラン濃縮を認めるとのロシア提案は、欧米から強硬な反対に遭った」と報じた。
同外相はライス米国務長官との共同記者会見で、「ロシアの新提案は妥協点を与えるものではない」と話した。また、ロシアがイラン、ヨーロッパ、アメリカ、中国、及び国連関係者と最近行った協議は、ウラン濃縮のためのイランとロシアの合弁会社をロシア領内に設立するというロシア提案に関連したものにすぎない、とも述べた。
しかし、アメリカ高官筋やIAEAに近い外交官は、デリケートな内容であることを理由に匿名を条件としながら、「ロシアは緊張打開のためのありうべき方法として、非公式にこの妥協案を提示した」と話した。
同外交官は、「われわれはまだ、正式な文書としてこの提案を見たわけではない」とした。また米高官筋も、ラブロフ外相が晩餐会の席でライス米国務長官にこの案を提示したことについては認めたが、これがロシア側の〔公式の〕提案であったのかという点については、否定した。同高官筋によれば、ライス国務長官は、アメリカはこのような提案には反対すると明確に述べたという。ライス国務長官は、このようなスタンスを記者会見でも示している。記者会見で、ライス国務長官は「イラン国内でのウラン濃縮は核拡散の危険性があり、認められない」と述べている。
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( 翻訳者:久野華代 )
( 記事ID:2035 )