イスラムへの冒涜に処罰を―ギュル外相、EU外相非公式会議で発言(Milliyet紙)
2006年03月12日付 Milliyet 紙

ムハンマドの風刺画がヨーロッパの新聞・雑誌に掲載されたことで欧州とイスラム世界の間に生まれた緊張は、EU外相らの中でも話題の的となっている。EU外相による非公式の会談に参加し、トルコの実績や見解をEU側に伝えたトルコのアブドゥッラー・ギュル外相は、現在の緊張の中でヨーロッパの威信が問われていると述べ、「EUは各国の手本となるべきで、まったく反対の今の状況ではまず自らを滅ぼすことになる」とコメントした。信教の自由について法的な整備がなされることを呼びかけているギュル外相は、イスラム教も含め全ての宗教が平等に扱われることを求めた。談話の中ではトルコがヨーロッパの一部でありEUの基本的な価値観を共有しているということが話の中核を担っていた。「実は逆のことが正しいのだが」という出だしの文章は「今回の事件以降、人々は信教の自由がヨーロッパにおいて確立していないと考えはじめた」ことに触れながら結ばれている。また「これ(信教の自由)がヨーロッパのもっとも大きな強みであり、失われてはならないものである」と話した。

信教に関する侮辱に法的な制限が適用されたことについてギュル外相は、「このような制限がイスラム教も含む全ての宗教に平等に適用されるために、法的な整備を新たに整えていくよう呼びかけている」と話した。このことはヨーロッパの威信に関わる問題だと述べながら、「もし何らかの形でこの威信が崩れることがあれば、最初に失われるのはヨーロッパそのものである」と語った。また「はっきりした形で狂信的要素を排除することができなければ、過激派の団体に格好のえさを与えたことになる」と言い、ヨーロッパ世界の根本的問題に焦点が当てられるときが来たと指摘した外相は、「貧困、過激主義、排他主義、反ユダヤ主義、反イスラム主義などの問題に対してヨーロッパの絶えざる注意が必要である」と加えた。



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( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:2046 )