大学入試・模試試験の設問に対するカイセリ警察の訴えに無効決定(Hurriyet紙)
2006年03月13日付 Hurriyet 紙

「独立行進曲(国歌)への公の侮辱」という理由でカイセリ警察署により罪の申し立てが行われていたÖSS(学生選抜試験)の模擬試験について、カイセリ共和国検察庁は「権限なし」の決定を下した。

共和国検察は、ウウル学習塾が作成したÖSS模擬試験本に掲載された設問に関する文書の中で、決定のいきさつを説明した。

文書によると、「その設問が塾のイスタンブル・バクルキョイ郡在住の職員によって作られたことから、犯罪の発生地という点でカイセリ共和国検察は権限を持たないという決定が下された」という。

一方で設問に関する文書を権限を持つバクルキョイ共和国検察庁に送る決定がなされたことも明らかにされた。

同塾がÖSS模擬試験に出題した設問では、「踏みしめた場所をただの『土』だと言って通り過ぎるな/1センチメートル、1グラムであっても売り物なのだ/お前は、殉教者の息子なのだ。父祖を傷つけるな/一番多く金を払った者にこの祖国を売れ」という四行詩を示して、この詩がどの詩の種類に分類されるかが問われていた。

カイセリ警察は、共和国検察に対し、刑法第300条第2項にある「独立行進曲を公に侮辱した者は、6カ月以上2年以下の懲役刑に処される」という条文に基づき罪の申し立てをしていた。

※独立行進曲の日本語訳については次のサイトを参照:http://www.tufs.ac.jp/common/fs/asw/tur/aboutTurkey/istiklal.html

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( 翻訳者:堀ノ内夏子 )
( 記事ID:2053 )