金曜礼拝導師:「安保理に対するわれわれの回答はIAEAに対する回答と同じである」 ハムシャフリー紙
2006年03月11日付 Hamshahri 紙
2006年3月11日付ハムシャフリー紙
【ISNA】テヘランの金曜礼拝導師は、わが国の核問題をめぐる動静について触れ、「この問題で分かったのは、ヨーロッパ連合は自律的であるかのようなジェスチャーを見せてはいるが、実のところ恐怖におびえ、アメリカの弄する政策の具となっているということだ。これは国際問題に対するヨーロッパ連合の機能不全、そしてIAEAの臆病さと無力さを示すものだ」と述べた。
セイエド・アフマド・ハータミー師は、「国際原子力機関(IAEA)がイランの崇高なる国民に対して脅迫めいたことをするのは、何も今に始まったことではない。そんなことは当の昔から分かっていることだ。イスラームを信奉するイラン国民は、核をめぐる騒動に関して、問題が平和的に解決できるよう、2年数カ月前から努力してきた。ところが、われわれはIAEA理事会が事務局長にイランの案件を安保理に報告するよう指示するという事態を、目の当たりにしたのである」と付け加えた。
同師は、この問題がイランに打撃を与える以前に、致命的な打撃をヨーロッパ連合の政治的威信に与えたと指摘した上で、「イラン・イスラーム共和国はこの二年半の間に、イランの核エネルギーは平和目的であり、イスラーム共和国体制の防衛ドクトリンには、核兵器の生産は存在しないということを世界に対して証明すべく、全力を注いできた」と述べた。
専門家会議の議員を務める同師はまた、「安保理は次のことを覚悟されたい。すなわち、もしイラン国民に対しIAEAがとったのと同じような行動をとるならば、国民はIAEAに対して突きつけたのと同じ回答を、安保理に対しても突きつけるだけだということだ。イラン国民は、ホセインとアーシューラーの民なのだ〔*〕」と語った。
〔*注:ホセインはシーア派第三代イマームで、ムハッラム月アーシューラーの日(10日)に現イラクのカルバラーで、殉教した人物。正義のために命をも顧みず闘った、シーア派最大の悲劇のヒーローとして、シーア派信徒の間で崇拝されている。ここでは、イラン国民は原子力の平和利用という譲ることのできない権利のためには、いかなる犠牲を払ってでも闘い抜く覚悟があるということを述べている〕
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( 翻訳者:南龍太 )
( 記事ID:2056 )