アルカイダの爆弾犯サッカの公判はじまる―「私は身障者」と証言(Milliyet紙)
2006年03月21日付 Milliyet 紙

宗教テロ組織アルカイダの爆弾犯かつ幹部の一人であるとして公判中のロアイ・サッカは「私は身体障害者だ。収入は自営業者年金から得ている」と話した。サッカは、起立せずに発言しようとしたため、法廷から退出させられた。

ロアイ・サッカはアルカイダの“特別任務幹部”であるとして刑を重くされ、検察に終身刑を求刑されている。昨日始まった公判で「名前はエクレム・ウゼルだ。体が不自由なため自営業者年金から収入を得ている」と答えたサッカは、忠告に反して起立しなかったため法廷から退出させられた。イスタンブル第10重刑裁判所で行われた審理は、アンタリヤでテロを計画し、ディヤルバクルで逮捕されたサッカが法廷に入ることで始まった。この公判のもう一人の被告であるハメド・オビシは、体調不良のため出席できなかった。

■弁護士に1年の活動停止
被告側弁護団の名前を訴訟記録に記録する裁判長は、オスマン・カラハン弁護士について「武装組織に所属した」罪で裁判を起こされたことを明らかにし、サッカの裁判でカラハン弁護士が務めている代理人としての職務を1年間停止する決定が下されたことを訴訟記録に記した。これを受け、カラハン弁護士は公聴席の方へ移動した。

■「神経衰弱にかかっている」
ひげを伸ばしっぱなしにしていることが見て取れるサッカは、名前はエクレム・ウゼル、戸籍はイスケンデルンにあり、1966年生まれ、独身、イスタンブル在住であると証言。神経衰弱にかかり、体に障害があるため自営業者年金から収入を得ていること、学校には行っていないことも付け加えた。
裁判長から証言を行う際は起立するようにと忠告されると、サッカは「禁止されているのか?私の信条に反する。起立はしない」と言い、座り続けた。サッカが忠告に反し頑なに座ったままでいると、裁判長は「トルコ共和国法廷では座ったまま証言することはできない」と述べ、被告人を退出させるよう指示した。

■アメリカ人を殺害した
サッカは法廷から退出する際、「私はジハードを行った。アメリカ人を殺したのだ。お前の言うことを黙って聞けというのか?私はアッラーの申し子だ。お前らの前では起立したくない」と叫んだ。法廷に同席し、以前イスラム大東方攻撃隊(IBDA-C)裁判で判決を受けたアイドゥン・アルカンが「いいぞ」と叫ぶと、身柄を取り押さえられた。アルカンについては、法廷侮辱罪の手続きがとられる。
裁判所はこの公判を、イスタンブルで2003年11月15日および20日に起こった爆弾テロに関する公判と統一して審理する決定を下した。同じ裁判所の審理する、アルカイダトルコ支部で活動し爆弾テロに関与したとされる71人の容疑者に対する公判で、逮捕された29人の容疑者とともにサッカも裁かれることになった。審理で起訴状を読み上げたスレイマン・エルソズ検事は、組織幹部のハルン・イルハンの義理兄弟であるバーキ・イイットは、ラディンと連絡を取り合うこと以外に(爆弾テロに関する)具体的な行動をとっていなかったため、テロ攻撃を行った容疑者グループから除外したことを明らかにした。エルソズ検事は、イイットに対し社会復帰法の適用を要求し、さらに14人の容疑者の釈放を求めた。裁判官も、タルカン・カライジュ、セチキン・マンダジュ、ギュンギョル・マンダジュ、ウミット・バイラック、エヴレン・フドゥルオールの釈放を決定し、審理を延期した。

■「サッカはすり替えられた」
ハメド・オビシの弁護士イルハーミ・サヤンは、サッカが問われた罪から考えて刑が軽くなることはないと述べたうえで、次のように話した。
「この事件にはCIAが関与している。私は逮捕された時点で弁護士会からサッカの弁護士に任命されていた。サッカは痩せて、長身だった。今は中背中肉だ。私はサッカが刑務所でCIAによって口封じのためにすり替えられたと考えている」。サヤンはまた、裁判所が偏った見方をしていると主張した。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:2095 )