ディヤルバクルの騒乱、沈静化の兆し見えず(Milliyet紙)
2006年03月30日付 Milliyet 紙

PKKメンバーの葬儀を機に勃発し、銀行やデパート、商店への破壊行為となって続いている事件は未だ収束していない。県知事のアラは、事件で3人が亡くなり、250人が負傷したことを明らかにした。

ディヤルバクルで昨日、4人のPKKメンバーの葬儀の最中に始まり、何百もの銀行支店やデパート、商店への破壊行為に発展した事件は昨日も続いた。ディヤルバクル県知事のエフガン・アラは、この事件で3人が亡くなり、治安部隊の隊員130人を含む計250人が負傷したこと、また200人が逮捕されたことを明らかにした。商店がシャッターを下ろしたままの、戦場と化した街中で、市は通りに築かれたバリケードをブルドーザーを使って取り除いた。昨日のデモ活動で、テロ組織の支持者は子どもたちを前列に突き出した。5つの県から治安部隊の援軍がディヤルバクルに送られた。

■数年振りに特別チーム出動
シェンヤイラ地方で先週行われた作戦で亡くなった14人のPKKメンバーのうちの4人について昨日行われた葬儀のさなか、ディヤルバクルは混乱状態に陥った。1000人規模のグループが、警察に向かって石や火炎瓶を投げ、多くの役所や企業のビル、ATMや車両を破壊した。数年振りに市の中心部での任務を命じられた特別活動チームが、保安隊とともに事態の収拾に当たった。
平静を取り戻した市内は、昼頃再び喧噪に包まれた。さまざまな地区で集まったグループたちは、子どもたちを前面に突き出しながら、PKKとアブドゥッラー・オジャランへの支持を表明するデモを始めた。
デモを阻止しようとする警察を火炎瓶や石、棒で攻撃するグループに対し、治安部隊は催涙ガスを発射、装甲車から放水をした。バーラル地区のエメキ通りで衝突が続く一方、アタテュルク高校が放課後を迎えたことが大きなパニックを引き起こした。治安部隊は事件が収拾するまで生徒に校内に留まるよう求めた。駐車中のトラック1台にも火が放たれた。デモ隊を解散させるために投入された目出し帽姿の特別活動チームはバーラル地区の路地でデモ参加者を追跡した。このとき警察署長のゼキ・チャタルカヤは無線を使って繰り返し「条件が整わない限り絶対武器は使うな、いかなる建物にも入るな」とアナウンスした。装甲車に乗って市内に入った保安隊の特殊部隊員の半数はオフィス地区の保健所の庭に配備された。

■子どもたちに注意
事件への対応を協議するためエフカン・アラ知事を長とする会議が開かれた後、援軍チームは激しい衝突の起こっている場所に配備された。事件の間、警察の写した写真を解析し、デモ隊員を特定したのち逮捕するためのチームも組織された。
県庁の発表文書には、二日間続く事件の影響で、国民と商人は大きな困難を強いられており、「事件(の広がり)を防ぐため、国民には良識ある行動をとり、特に子どもたちを保護するようお願いする」と書かれていた。
ディヤルバクル広域市長で(クルド系の)民主市民党員のオスマン・バイデミルも、副知事とともにバーラル地区を訪れ、デモ隊の解散を促した。バイデミルは車の上に出て呼び掛けを行ったが、副知事は車の外に出なかった。

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( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:2133 )