イスタンブルはバグダッド?―アメリカの共和党議員候補の大ポカ(Milliyet紙)
2006年03月31日付 Milliyet 紙

今年の11月に予定されているアメリカ議会選挙への共和党候補者、ハワード・カローギアン氏はイラクの現状について深刻さを誇張した報道がなされていると主張し、選挙キャンペーン用に作成した自身のホームページに“バグダッドでの生活は通常通りであり、通りも至って静かであることを示す”写真を掲載した。しかしながら“インターネット刑事”なる人たちが、掲載された写真はバグダッドではなくイスタンブルのものであると突き止めた。アメリカ・ニューズウィーク誌(インターネット版)は「バグダッドとイスタンブル、違いはあるのか?」とのタイトルでこの件を報じた。
 カローギアン氏はカリフォルニア州議員の候補者となったが、同氏は2005年7月のイラク訪問を終え、その後自身のホームページに訪問時の写真を掲載した。ホームページ上にはイスタンブルで撮影した写真の脇に、「この写真はイラク滞在時にバグダッドの中心部で撮影した。バグダッドを含むイラクは多くの人が想像しているよりもずっと静かで安定した場所であった。しかしながら報道機関が毎日のように、同国の過激な活動を見つけ出してはこれを報じている。これは、新聞記者の大部分がアメリカ合衆国の対テロ戦争に反対しているからである。」とのコメントが添えられていた。
 写真とコメントは同氏ホームページ上で何ヶ月もの間このままの状態であったが、先日よりブログ「Daily Kos」の利用者らが疑念を抱き始めた。ブログ利用者らは写真に写っているトルコ語の文字「noter」や、アイスクリーム・メーカーのロゴ看板、手をつないで歩く現代風の若いカップルに注目し、これはバグダッドの通りではないのではないか、とネット上にコメントを書き込んだ。この他にも、かなりの数のサイトで議論が始まり、問題の写真が実際はイスタンブルで撮影されたことが明らかとなった。一連の流れによって、カローギアン氏はイスタンブルの写真をホームページ上から削除し、代わりに正真正銘バグダッドで撮影されたであろう写真を掲載した。
 カローギアン氏はニューズウィーク誌の質問に対し、ホームページ上には誤ってイスタンブルの写真を掲載してしまったと述べた。同氏は同行グループの一部メンバーがイラク訪問後にイスタンブルにも訪れて写真の撮影をしたため、ホームページの作成担当者がバグダッドではなく、イスタンブルで撮影した写真を誤って掲載したと明かした。

■ イスタンブル?それともバグダッド?

 ブログ利用者らはカローギアン氏のブログに掲載された写真に写っている、ローマ字で書かれた標識や手をつないで歩くカップルに違和感を覚え、この写真がイスタンブルのものであると把握すると、同氏のホームページ上では実際にバグダッドで撮影された写真に切り替えられた。




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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:2140 )