2006年3月5日付シャルグ紙一面
【政治部:イーラジ・ジャムシーディー】国会の一部有力議員らが、1385年度(2006年度)の開発予算に反対の意思を表明したため、昨日午後の国会公開本会議は審議未了のまま休会へと追い込まれた。
昨日朝の国会本会議は、来年度の国の開発予算の提出を受けて紛糾、国会議員らは互いに舌戦を繰り広げる事態となった。開発予算は、政府と国会の、そして国会議員同士の対立の焦点となっている。
イランの中の貧困地域を代表する議員らから成る〈貧困地域会派〉は現在、政府提出の予算法案の主要な擁護者となっており、政府予算法案から5兆トマーン〔約6400億円〕を削減するとの予算合同委員会の決定に対して、反対の意志を以前から表明していた。
アフマディーネジャード大統領はそれより以前、予算法案に重大な変更が加えられた場合には、大統領の選挙スローガンが達成されない事態が生ずると警告する旨の書簡を、ハッダード=アーデル国会議長宛に送っている。ファルハード・ラフバル行政企画庁長官も、先週木曜日、および今週土曜日に国会公開本会議で、開発予算の削減は失業、貧困、職の減少、国内製造業者の破産を招くと警告を発していた。
国会内で約120議席を占める〈貧困地域会派〉の議員らは、政府の方針を支持し、予算合同委員会の委員らと対決姿勢を強めている。他方、タヴァッコリー、ソブハーニー、アブドッラーヒー、アフルーグ、ジャッバールザーデら有力議員を初めとする、その他総勢約120名の〈恵まれた地域〉を代表する議員らも、政府及び〈貧困地域会派〉の議員らに対抗する形で、戦線を組んでおり、アフマディーネジャード政権として初めて組まれた予算を、「拡張主義的だ」、「インフレを誘発する」、「製造業を萎縮させ失業を生む」、「危機を惹起する」などと批判している。
国会は先週木曜日、賛否両論が激しくぶつかり合った後、モハンマド・レザー・バーホナル副議長やアフマド・タヴァッコリー議員などの有力議員らの仲裁を受けて、予算法案総則を可決した。しかし、このことで対立が緩和されたわけではなく、最終的に昨日の国会公開本会議ではっきりとした形で現れた。ハッダード=アーデル国会議長は、国会に生じた対立について検討する目的で、国会公開本会議の30分間休会を宣言するほどであった。議長は「国会内で生じた対立について検討するため、国会議長団にて緊急会議を開く」と述べ、国会公開本会議は10時30分に休会となった。
〔後略〕
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2008 )