Fikret BİLAコラム ビュユクアヌト陸軍大将:私の発言が曲解されている(Milliyet紙)
2006年03月06日付 Milliyet 紙

陸軍司令官ヤシャル・ビュユクアヌト大将は、ヴァン県の検事総長による起訴状によると、シェムディンリ事件(クルド地域で軍の兵士が違法諜報活動をしたとする事件)に関しての判決に影響を与えたことで容疑にかけられた。ヤシャル将軍はシェムディンリ事件で逮捕された下士官のアリ・カヤについて「その下士官を知っている。いいやつだ」という説明をしている。ビュユクアヌト大将が判決に影響を与えうる発言をしたと容疑にかけられているのはこのことである。

■見解を示したくない
ヴァン県検事総長は懲戒免職決定を下し、ヤシャル将軍の罪状報告書を参謀本部検事局へ送付した。昨日の会見によると、将軍は本紙の大見出しに載ったこの展開についての記事を読んだそうだ。しかし、それについては「本当はなにも見解を示したくない。というのも、何を言っても言葉が曲げられて受けとめられるのだ」と言って話し始めた。ビュユクアヌト陸軍大将はヴァン県検事総長の動向についての見解を示したがらなかった。

■「裁判にかけられることを恐れない」
チャンカヤで、あるレセプションでの記者団の質問に対し、将軍がカヤ下士官について「良い下士官として知っている。北イラクで行われた越境作戦の際には私の身近で働いていたし、クルド語を知っていたので通訳をしていた」と語ったことが、裁判の判決に影響を与えるとみなされたことに将軍は困窮している。
 よって将軍は新しく見解を示すことを望まなかった。「今何を言っても曲解される。私は裁判にかけられることを恐れないが、言葉が曲がってとられるので話したくない」とだけ述べた。

■「説明したはずだが」
判決に影響を与えたとして罪を問われ、「その下士官を知っている。良いやつだ」と言ったことが取沙汰され、しかも「裁判の結果、彼が有罪だったら私は彼について何を言えるだろうか」と続けて述べた部分が新聞記事に反映されていないことに将軍は不平をもらしているそうだ。
私は事件当時ヤシャル将軍と会って話したことを以前このコラムに引用した。将軍は昨日もこのことを指摘して以下のように述べた。
「私はその会見の時に下士官を知っていることと同時に、彼が有罪ならもちろん何も言うべきことはないと言ったのに、この部分はほとんどの新聞に反映されていなかった。その後あなたとの話の中で、私はこのことを打ち明けた。裁判の結果彼が有罪だったら私が言うべきことは何もないと言ったことをあなたは記事に反映してくれた。」

■「法に照らせば明白」
ビュユクアヌト将軍、ヴァン県治安維持団司令官セラハッティン・ウールル陸軍中将、ハッキャーリ県山岳特殊部隊司令官エルダル・オズチュルク陸軍准将についてヴァン県検事総長が参謀本部に送付した報告書を手続きにかけて裁判を開くためには、参謀総長ヒルミ・オズギョク大将の許可が必要だ。
ビュユクアヌト将軍は、このことに関しての質問に答え、「法に照らせば明らかなことである。あなた方もご存知のように」とだけ話した。


関連記事:
2006-03-05 ヴァン検察庁、シェムディンリ爆発事件の起訴状でビュユクアヌト陸軍大将を告発(Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News200635_2009.html

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( 翻訳者:堀ノ内 夏子 )
( 記事ID:2013 )