ウィーンで開始されるEU加盟交渉で、トルコに厳しい注文(Radikal紙)
2006年03月08日付 Radikal 紙

トルコとEU側3者の会談が本日ウィーンで行われる。2005年10月3日のEU加盟交渉開始後では初めての会談であり、キプロス問題が議題として取り上げられる予定だ。会談には、アブドゥッラー・ギュル外相、現EU議長国オーストリアのウルズラ・プラスニック外相、次期EU議長国フィンランドのエルッキ・トゥオミオヤ外相、欧州委員会のオッリ・レーン拡大担当委員が出席する。

EU側は、トルコが昨年調印した関税同盟の議定書はキプロス共和国も加盟国に含まれていることを指摘し、キプロス船籍の船が、いかなる理由によってもトルコの港へ入港できないことについて問い質す予定だ。また、議定書批准の日程についても回答を要求する予定だ。

トルコ側は、キプロス問題が政治的に停滞していることを指摘し、寄港の問題に関する「行動計画」を示す。現在までヨーロッパ側に顧みられることはなかったものの、この2年にトルコ系キプロスが行った20を超える提案を含む、包括的な取り組みを示す予定だ。EU側がキプロスへの財政援助と貿易協定を別扱いにしていることに対して、トルコ側が不快に感じていることを再度指摘し、「EU側は、関税同盟の責任を果たさずに、我々に行動を期待すべきではない。」というメッセージを伝える予定だ。

EU側は、キプロス問題のほか、資産の自由な移動、トルコ国内市場の問題、関税同盟などの難題における、加盟交渉通過の実行基準を示す予定だ。表現の自由の問題、女性の権利、マイノリティ、ワクフ法などに関する法整備の問題も議題として取り上げられる。トルコ側は、科学–研究と教育–文化などのテーマを交渉で扱うように早急に求める予定だ。

■ギリシャ外相と初会談
ギュル外相は3日間ウィーンに滞在し、オーストリアのヴォルフガング・シュッセル首相と会談する。3月11日にザルツブルグで行われるEUの非公式外相会議に参加し、風刺画問題に関する演説を行う予定で、この機会にギリシャのドーラ・バコヤンニ外相と初の会談を行う。


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( 翻訳者:高田 利彦 )
( 記事ID:2028 )