発がん性物質のドラム缶不法投棄事件:もうけ主義の企業家が犯人か(Milliyet紙)
2006年04月13日付 Milliyet 紙
ペペ大臣は、ドラム缶が「トルコの主要な企業家のうちの一人のものである」と話した。地方の新聞に載っていた、「ドラム缶はウニファル・化学工場のものであるという主張」について、当局は工場の調査を始めた。
環境森林大臣オスマン・ペペは、トゥズラで地中から発見された、発がん性物質が入ったドラム缶が、「トルコの主要な企業家のうちの一人のものである」と明らかにし、「5万~10万ドルを払いたくない、と巨大な都市が毒に侵されることを見過ごすほどの儲け主義、強欲な人間である」と述べた。
同地域で発行されている「ビズィム・コジャエリ(私達のコジャエリ)」新聞は、ドラム缶がムスタファ・ネヴザト製薬会社に原料を生産していたウニファル・化学工場のものであるという主張を記事にしたが、会社はこれを否定した。
イスタンブル県環境・森林管理局は、この情報に基づきトゥズラ検察局に2度目の告発を行うことを決定した。発がん物質「フェノール」が入ったドラム缶と関係の深い秘密のカーテンがゆっくりとはがされていこうとしている。ペペ大臣は昨日、ドラム缶の持ち主に関わる重要な情報を持っていることを明らかにし、次のように話した。
■確信に近い情報を持っている
「まだ本当に確かな説明が出来る段階ではないが、この問題に関する確信に近い情報を持っている。これについてはもちろん、裁判所で専門家によって確定される前に名前を出すのはまだ適切ではない。この問題に関しては、私はそう長くないうちに誰の仕業か詳しい説明が行われると考えている。」
ペペ大臣は、数カ所の地域管理者たちが、環境問題への警告を配慮していないことも明らかにした。また、イスタンブル県環境・森林管理局が知事を通して、以前にトゥズラ郡長にいくつかの工場に関する警告文を書いたが必要な手続きが行われなかったことも付け加えた。
■ギュレル知事を批判
ペペ大臣は、先日ドラム缶の問題について、「まずドラム缶をどかすことが必要だ」と語ったイスタンブル県知事ムアッメル・ギュレルに対しても、名前を出さずに次のように批判した:
「この問題に対して各市長たちが、親愛なる郡長たちが、親愛なる知事たちが、そして郡を愛するすべての人達が敏感になることが必要である。もしそうであれば、「何故ここに埋めるのか?」と誰かがまず質問しただろう。しかし(知事は)問わなかった。そこに埋められたドラム缶は、その地域の者たちだけでなく、今やトルコ全体を不快にさせる原因となっている。」
■ウニファル社を告発
「ビズィム・コジャエリ」新聞で昨日書かれた「ドラム缶はゲブゼ・シェケルプナルにあるウニファル社のものである可能性が」との主張を含むニュースについての質問に、ペペ大臣は次のように答えた:
「私もその件を新聞の総発行責任者と議論した。彼はこの問題と関係のあるいくつかの文書と情報があると言っていた。我々もこの問題に関わる印象をいくつか抱いている。これに関して、必要な告訴の手続きを検察局に対し行わせた。」
環境・森林県管理局長メフメト・エミン・ビルプナルは、ウニファル社に関する主張をトゥズラの共和国検察局に告発する予定だと話した。ビルプナル局長は、地方紙ビズィム・コジャエリ紙に載っていた、ドラム缶がウニファル社のものである可能性があるとの報告を受け入れたことを表明し、「(告発のための)書類を準備させている。新聞から2つ(の記事を)参考にさせた。トゥズラの共和国検察局に直接引き渡す。新聞のニュースの報告を受け入れる。新聞にこのような主張がある、捜査をしてくれ、と依頼するつもりだ。」と話した。ビルプナル局長は、ドラム缶が発見された時、環境・森林省の名において、トゥズラの共和国検察局に初めて告発をしていた。
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( 翻訳者:佐藤 淳也 )
( 記事ID:2188 )