トルコ研究センター(TAM)が欧州で調査:イスラームフォビアは増加傾向(Milliyet紙)
2006年04月18日付 Milliyet 紙

ドイツに本部を置くトルコ研究センター(TAM)の調査によると、欧州でイスラームフォビア(イスラーム恐怖症)が増加している。ドイツでは58%の人がイスラームと西洋文明間の相違が将来、衝突を引き起こすと考えている。またドイツ人の4分の1は、テロ攻撃を理由にイスラーム教を危険な宗教であると見なしている。

同センターは、9.11同時テロ以降に生まれた偏見について明らかにするため、オランダ、オーストリア、ドイツ各国でイスラーム恐怖症に関する調査を実施、このほどドイツでの結果がまとまった。調査では1000人のドイツ人とトルコ人に対し聞き取りを行ったほか、国内で発行されている新聞やドイツ連邦議会での議員の発言も調査対象に含めた。調査結果を公表した同センターのファルク・シェン代表は、次のように述べた。

■調査結果
「イスラームは、ドイツでは重大な問題や危険(分子)としてとらえられている。世論の一般的な認識に反して、トルコ系若年層での原理主義の傾向は強くなっていない。回答した(ドイツ在住)トルコ人の44%は文化的な意味でのイスラーム教徒である。7%は自らを無神論者であると考えている。また7%は自分を敬虔なムスリムであるとみなしている」。
シェン氏は名誉殺人もトルコに対する偏見を助長している要因であると述べた。

■「宗教間の緊迫状態が表面化する」
・イスラーム文明は西洋文明と相容れないと考える…ドイツ人の47%
・テロリストが全ムスリムを象徴していないと考える…65%
・テロとイスラームには関連性がある…24%
・文化の相違が将来イスラームと西洋の衝突をもたらすと考える…58%
・文明間闘争は避けられないと考える…ドイツ人の40%
・ドイツで宗教間の緊迫状態が表面化すると考える…55%

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( 翻訳者:栗林 尚美 )
( 記事ID:2225 )