「核保有国イランとの対話を準備せよ」:ヴェラーヤティー シャルグ紙
2006年04月17日付 Sharq 紙
2006年4月17日付シャルグ紙2面
【IRNA】アリー・アクバル・ヴェラーヤティー最高指導部国際問題顧問は、イラン政府と核問題について協議を行ってきた相手国に向けて、「『核保有国イランとの対話』にむけ準備を行うべきだ」と強調した。
ヴェラーヤティー氏は、「核問題をめぐるイラン政府との交渉相手国には、理性的に行動することが求められる。新しい段階が始まったということ、イラン・イスラーム共和国は彼らがその眼前にかつて作り出した見せかけの障害をすでに克服したということを、理解しなくてはならない」と述べた上で、さらに次のように付け加えた。「欧米諸国はイランがこの段階に達しないようにと奔走してきたが、しかしすでにわれわれはその段階に到達しているのだ。私の考えでは、彼らにとって過去の政策を継続させることは賢明ではなく、得策でもないのだ」。
同氏は、イランの核開発技術はすでに自国のものとなっており、誰もそれをイランから取り上げることはできない、と強調して、次のように述べた。「おそらく政治的、国際的圧力、そして最終的には軍事的圧力が、イランに加えられることになるだろう。しかし、これらの圧力によって、自給自足の域にまで達した国産技術を消滅させることなどできるのだろうか」。
ヴェラーヤティー氏は、イランが核燃料生産サイクルを獲得したことについて、次のように評価した。「イランが紆余曲折にも関わらず、その眼前に作り出された障害をはねのけ、国産核技術保有国の仲間入りを果たすべく、何年もの間、技術的にも政治的にも奮闘してきたことは、非常に重要なことであり、イラン近代の歴史における転換点といえる。しかしこれによって、問題が終わりを迎えたということではない」。
同氏はまた、次のように説明した。「もし我々が〔核〕エネルギー生産ヘ向けて、産業的段階に踏み入ることを望むならば、選択した道を継続することが必要だ。現在、我々は成功への第一歩を踏み出し、第一段階を通過した。しかし技術的、政治的、国際的な段階がまだいくつも、われわれを待ち構えている」。政治問題の専門家であるヴェラーヤティー氏はまた、次のように述べた。「甚大な努力を何年間も行ったにも拘らず、核保有国への仲間入りを果たす手前で、後退させられてしまった国も、一部には存在する」
同氏は、あらゆる妨害にもかかわらず世界の核保有国クラブにイランが入ることの重要性を説明するために、リビアの核問題に言及して、次のように述べた。「リビア国民は核開発に着手したが、彼らは圧力に耐えることができず、手に入れたものをすべてアメリカに引き渡した。その後リビア国民は騙されたことに気が付き、アメリカは自らの約束を守らないということを認めたのだ」。
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( 翻訳者:岩間 縁 )
( 記事ID:2233 )